連載ヒロインと遊園地
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轟「想さん…次、あれ乗りてぇ」
『え……』
焦凍君が指を指した方向にあったのは、メリーゴーランド
あれに乗りたいの焦凍君?
落ち着いて見てみて、乗ってるのは小さい子どもだけよ?
『…焦凍君にしては意外な乗り物ね』
轟「ダメだったか?」
『…いいえ』
この年になってメリーゴーランドに乗るのは
正直恥ずかしいけど…仕方ないわね
諦めて焦凍君についていくと軽々と木馬に乗った焦凍君
その姿に周りから「カッコいい~!!」って声が聞こえて
私も思わず頷いてしまった
白馬の王子様って現実にいるのね、驚いたわ
『…私、後ろの馬車に乗ってるわね』
轟「わかった」
ゆっくりと動き始めたメリーゴーランド
木馬に乗ってる焦凍君はイケメンで
外で待ってる人達から写真を撮られまくっていた
彼があの雄英高校ヒーロー科の轟焦凍だなんて
誰も気づくわけないか
『…………』
馬車から外を眺めたら
メリーゴーランドに乗ってる娘と母親を写真に撮ろうと
父親が嬉しそうに手を振っていた
(「想ー!!こっちだぞー!!」)
(『おとうさーん!!』)
『…………』
父との記憶を思い出して少し泣きそうになったけど
それ以上にあの時は本当に幸せで楽しかったのを思い出したら
涙もすぐに引っ込んだ
馬車が止まったから、立ち上がろうとした時だった
轟「想さん、お待たせ」
『!』
ドアを開けてくれた焦凍君は私に手を差し伸べていた
一瞬戸惑ったけど、ゆっくり焦凍君の手を掴んだら
軽々と私を起き上がらせてくれて、手をつないだまま
メリーゴーランドの出口に向かって歩きだした
『…焦凍君…手』
轟「いいな、メリーゴーランド」
『え?』
轟「あんたの王子様になれたみたいで、嬉しかった」
『!?』
End
この年でお姫様とか夢見がちなこと思うなんて恥ずかしいのに
焦凍君と一緒ならそれも悪くないって思えた
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