連載ヒロインと遊園地
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今日のエンデヴァー事務所はいつもの倍忙しかったけど
定時で仕事を終わらせた私
いつものスーパーで
おつまみの枝豆とチーズを買って家に着いたら
目の前の人物に自然と声をかけていた
『焦凍君……』
轟「想さん…今いいか?」
『え、えぇ………』
しばらくチーズと枝豆とお酒はお預けね
小さくため息をついたら彼を部屋に招き入れた
*~**~*
焦凍君に緑茶を出したら
いつもよりぼーっとしている彼に声をかけた
『焦凍君、何かあった?』
轟「…何でそう思うんだ?」
『いつもよりぼーっとしてるし…悩み事でもあるの?』
轟「…………」
いつも冷静で表情を崩さない彼
今日は特に分かりにくくて
少しの変化も見逃さないように見つめてたら
鞄の中からチケットを二枚出してきた
『…大型テーマパークのペアチケット?』
轟「…明日、一緒に行ってくれねーか」
『…………』
私を真っ直ぐ見つめるオッドアイの瞳
嬉しさと恥ずかしさが交互に押し寄せてきた時
彼はエンデヴァーさんの息子
それも高校生だったのを思い出したら冷静になれた
『…ごめんなさい、明日は用事があるの』
轟「…来週は?」
『今月は仕事が忙しくて…ごめんなさい』
轟「…そうか」
『…………』
落ち込んでる彼に申し訳ない気持ちが押し寄せるけど
誤魔化すように手を握りしめて声をかけた
『折角なら友達と思い出がてら行ってきたら?』
轟「いや、あんたじゃないとダメなんだ」
『どうして?』
轟「このチケットくれた奴が
俺が一緒に行きたと思った奴と行ってくれって言ったから」
『…………』
ちょっと可愛いとか思っちゃったじゃない
でもやっぱりダメだと思って声をかけようとした時だった
轟「それに俺…遊園地に行ったことねーんだ」
『え?』
轟「こういう遊園地で遊んだ記憶、無えからな」
『…………』
彼の家庭事情が頭を過る
私も小さい頃に一回しか遊んだことはないけど
とても楽しくて忘れられない家族との大切な思い出
彼の寂しそうな横顔に我慢できなくて
思わず彼の頭を撫でたらスゴく驚いた表情をしていて
思わず微笑んでしまった
『…分かった、行きましょう』
轟「…でもいいのか?仕事忙しいんだろ?」
『…何とかなるわ』
忙しいとか嘘だから大丈夫って心の中で思ってたら
頭を撫でてる私の手を掴んだら私を真っ直ぐ見つめていた
轟「…ありがとう、想さん」
『…………』
焦凍君の嬉しそうな笑顔に胸が苦しくて温かくなった
End
『その代わり、ちゃんと変装してきてね?』
轟「何でだ?」
『焦凍君、目立つから…』
轟「?」