運命のオメガバース(完結) 連載ヒロイン、裏あり
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今日も変わらずエンデヴァー事務所で働いてる私
でも心の中は何かを失ったみたいに空っぽだった
理由は分かってる、でも認めたくない
そう思うことで自分を奮い立たせると
目の前の仕事に集中した
*~**~*
仕事が終わって研究施設でデータをまとめていたら
扉のノックをする音に返事をすると
扉から現れた人物に少し驚いたけど声をかけた
『いらっしゃい、聖ちゃん』
「……こんにちは」
俯いて扉から動こうとしない彼女に
ため息をつきながら微笑むと部屋に案内した
礼儀正しく背筋を伸ばしてソファーに座っている彼女の前に
オレンジジュースを出すと真っ直ぐ私を見つめていた
「この前は…本当に申し訳ありませんでした」
『私に謝ることじゃないわ』
「いいえ、想さんにも…それに小麦ちゃんにも
本当にご迷惑をかけてしまったから」
『…分かってるってことは、もう謝ってきたのね』
「はい……」
『彼女、何て言ってた?』
「…………」
聖ちゃんの目から涙が流れ落ちて
苦しそうに顔を歪ませていた
「…私が誰を一番好きで…本当は誰と
運命の番になりたかったのかって
…頑張って…気持ちを伝えておいでって
背中を押して…もらいました」
『…小麦ちゃんらしいわね』
「…ずっと私を支えてくれた爆君に甘えてたけど
ちゃんと伝えて……前に進みます」
『運命の番を解消するってことね?
それがどんなに大変で苦しいことか分かる?
もうあなたがヒートで苦しんでるとき
彼は助けてくれないのよ?』
「はい…分かってます」
『…………』
彼女の隣に移動して肩を抱き寄せたら
震えてる彼女の背中を優しく撫でた
『ヒートになったら私に連絡しなさい』
「…そんな…甘えられないです」
『バカね、こういう時は甘えていいのよ?
聖ちゃんみたいにΩで苦しんでる人が
一人でも減らせる世の中になるようにもっと研究に勤しむわ
私も頑張るから…お互いに頑張りましょう』
「…っ……想さん…ありがとう」
この気持ちを何て言い表したいいか分からない
でも、聖ちゃんの言葉に
私も背中を押してもらえた気がした
ちゃんと伝えたい
焦凍君に、私の本当の気持ちを______
⑤へ続く