運命のオメガバース(完結) 連載ヒロイン、裏あり
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小麦ちゃんとお話ししてから二日後
私は爆君の住んでるマンションの前に来ていた
前日にLINEで話したい事があるって伝えたら
「わかった」って返事をくれた爆君
静かにオートロックのボタンを押したら扉が開いて
玄関のチャイムを鳴らしたら
爆君がいつもの表情で扉を開けてくれた
中に入ろうとしない私に
爆君がイラつきながら声をかけてくれる
爆豪「突っ立ってんならさっさと入れ」
『…うん、お邪魔します』
大きなソファーに座って爆君を見たら
目の前のソファーにふんぞり返ってる爆君に
声をかけようとした時
爆豪「覚悟は出来たンかよ?」
『!!』
両手を強く握りしめると
爆君の真っ直ぐな瞳を逸らさずにはっきり答えた
『…うん』
爆豪「…………」
『爆君……私と…っ…運命の番を……解消して欲しい』
爆豪「…………」
『なろうと思ったの…でも……出来なかった
私の心の奥に…ずっとずっと……っ……出久がいたから
…忘れられなかった』
爆豪「…なんで、そんな一途にデクを好きでいられんだ」
『え?』
爆君からの意外な質問に驚いたけど
ちゃんと伝えようと思って言葉にした
『私が出久を好きなだけなの…誰よりも側にいたくて
誰よりも出久を守りたいって思ってるから』
爆豪「…………」
すると、爆君の携帯が鳴って普通に出たと思ったら
何故かスピーカーにしていて電話の相手は切島君だった
爆豪「うっせーな、何だ」
切島「(LINE見てねーのか!?
緑谷が13時の飛行機でアメリカに戻るらしいぜ!!)」
『え』
切島「(だから皆で見送りに)」
爆豪「誰が行くか!!勝手に行ってろクソがァ!!」
電話を切った爆君の後ろの時計を見たら、あと30分しかない
間に合わない…出久に何も伝えないまま離ればなれになるの?
そんなの______
爆豪「何してやがる…さっさと行け!!」
『!?』
爆豪君の言葉に身体が動いていて
後ろを振り返るといつもの爆君に
涙が出そうになるのを耐えてお礼を言った
『爆君…っ……本当にありがとう!!』
爆豪「…いーからさっさと消えろ、バーカ」
玄関の扉を閉めたら廊下の手すりを乗り越えて外に出ると
羽を使って空に羽ばたいた
*~**~*
空港に着いたけど残り10分しかなくて
慌てて出久を探してると
緑のフワフワ頭を見て思わず叫んでいた
『出久!!!!』
緑谷「え____」
いきなり抱きついた私を簡単に受け止めてくれた出久に
涙が溢れて止まらなくなる
自分の気持ちにもう嘘はつきたくないから
はっきり自分の気持ちを伝えた
『好きなの!!ずっとずっと出久が好きなの!!
大好きで…っ……愛してるの!!
例え遠くに行ったって離ればなれになったって
私が出久を追いかけるから…アメリカで待ってて!!』
緑谷「…………」
出久からの返事がなくて怖かったけど
勇気を出して顔をあげたら
顔が真っ赤のまま眉間にシワを寄せて
何かを噛みしめてるように目を閉じてる出久に
目が点になってしまった
『…い、ずく?』
緑谷「いや、あの…僕、一週間後には…日本に戻ってきます」
『……え?』
緑谷「拠点を日本に戻すかわりに
色々アメリカで手続きしなくちゃいけなくて…そのこと
飯田君や切島君には話してたから
もう皆には伝わってると思ってたんだけど
…聖は知らなかった?」
『…………』
今までのやり取りに脱力したら
出久が慌てて抱えてくれたけどそのまま出久に強く抱きついた
『…っ……嬉しい……よかった』
緑谷「……聖、約束させて?」
身体を離したら強い真っ直ぐな出久の瞳に胸が高鳴ると
優しく微笑んでくれた
緑谷「僕も…聖が好きだ
βで何の取り柄もないけど、かっちゃんに負けないくらい
Ωの君を他の人達から全力で守るって約束する」
『…っ…出久……』
残り少ない時間ギリギリまで
出久を抱きしめようと出久の服を強く握ったら
出久も私を抱きしめ返してくれた
運命の番とかじゃない
大好きな人の…出久の腕の中にいるこの瞬間が幸せで愛おしい
やっと自分を好きになれる…そんな気がした
最終回へ続く