運命のオメガバース(完結) 連載ヒロイン、裏あり
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大きな揺れに驚いてしゃんがんでしまうと
遠くで何かが崩れる音が聞こえて
怖くて身体を強く抱き締める事しか出来なかった
やっと止まった揺れに安心して周りを見たら
食器とかがほとんど割れていて、慌ててカズ栓を閉めて
勿体ないけどオーブンの電気も全て消した
とにかく避難しようと思って扉を開けようとしたけど
『う、嘘!?…っ……開かない!!』
扉を押しても全然開かなくて
思いっきり扉を叩きながら叫んだ
『誰かいませんか!?』
何の返答もないことに落ち込むと項垂れる
閉じ込められた…こんな所で一人
怖くなって泣きそうになるのを何とか堪えると
頭を振ってまた扉を叩いた
『誰かー!!…っ……助けてーー!!』
爆豪「おい!!!!」
『!?』
まさかの爆豪君の声に、安心してる私がいた
爆豪「ケガしてねーンか!?」
『だ、大丈夫!!』
爆豪「扉ぶち壊すぞ…ガス栓は閉めてんだろーなァ!?」
『うん!!』
爆豪「…退いてろ!!」
爆豪君の攻撃の威力を想定して部屋の隅に移動して耳を塞いだ
爆豪「徹甲弾(A・Pショット)!!!!」
『!?きゃあああ!!!!』
あまりの爆風に怖くなって叫ぶと風が止んで顔をあげたら
壊れた扉から爆豪君が見えてゆっくり近付くとお礼を言った
『ありがとう爆豪君…カッコ良くて泣きそう』
爆豪「…頭イカれてンじゃねーか?」
『褒め言葉は素直に受けとるべきだよ!』
爆豪「ケッ!てめェに誉められても嬉しくも何ともねーわ!」
『確かに!聖ちゃんだったら素直に嬉しいもんね?』
爆豪「…………」
『…………』
私のバカ!!墓穴掘ってどーすんのよ!!
あからさまに気まずくなった空気に落ち込んでたら
「行くぞ」って声をかけられて
静かに爆豪君の後ろをついていった
*~**~*
『…………』
爆豪「…………」
『(き、気まずい……)』
所どころ崩れた瓦礫を避けつつ
長くて暗い廊下を歩いている私達
エレベーターは壊れてるらしく
階段も使える階段を見つけて何とか移動していたとき
昔と違って逞しくなった爆豪君の広い背中に見とれてたせいで
瓦礫を踏み外してしまった
『きゃ!?』
爆豪「!!」
思わず後ろから爆豪君を抱き締める形になって慌てて離れたら
頭をおもいっきり下げて謝罪した
『ご、ごめんね!?その…少しボーッとしてました!!
本当にごめんなさい!!次から気をつけます!!』
爆豪「…ちんたら歩いてンなや、クソちび」
『え』
いきなり爆豪君に手を繋がれると
引きずられるように一緒に歩いてく
爆豪君の熱い手に胸が締め付けられると少し俯いた
暗い廊下には私達二人だけなのに、全然不安じゃない
むしろこのまま時間が止まればいいのにって思ってる
許されるハズない
でも…今だけはこの時間を一人占めさせて欲しい
赤くなった顔を誤魔化すように爆豪君の手を握りしめたら
爆豪君が握り返してくれたような気がして泣きそうになった
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