運命のオメガバース(完結) 連載ヒロイン、裏あり
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出久に番になってと言われて
戸惑いと驚きで頭が上手く回らなかった
『な、何言ってるの…出久?』
緑谷「かっちゃんじゃなくて、僕と番になって欲しい」
『で、出来ないそんな事…私は爆君の』
緑谷「…忘れられなかった」
『え?』
緑谷「聖がかっちゃんの番になるって言った日から
遠くなってく聖に胸が張り裂けそうだった
僕から聖を遠ざけたのに…自業自得なのに
忘れなくちゃって思えば思うほど忘れられなくて恋しかった」
『…そんな』
緑谷「ずっと…聖が好きだった」
『!!』
緑谷「…聖が僕に抱かれたいって望んだあの日
僕はβだからって決めつけて
聖を守る自信がなかった…でも、今は違う
もうβだとか運命の番じゃないからとか理由にしない
僕は聖が好きだから…僕の番になって欲しい」
『…っ………出久……』
出久の言葉が嬉しくて
胸が締め付けられるくらい苦しくて痛いのに
どうして今になってそんな事言うの?
私の気持ちを知っててもずっと側にいてくれた爆君を思うと
涙が止まらなかった
『ご、ごめんなさい……』
緑谷「…聖」
『爆君を裏切るなんて……出来ないよ』
緑谷「…っつ!!」
『きゃ!?』
無理やりベットに押し倒されると
両手を押さえつけられてびくともしなかった
『は、離して…?』
緑谷「…聖」
『!!』
出久の顔が近付いてきて思わず顔を逸らしたら
首筋にキスをされると、どんどん下に下がってきて
暴れて抵抗しても出久の力に敵うはずがなかった
『や、止めて!?…嫌だっ!!
こんな乱暴なの、昔の爆君とかわらないよ!!』
緑谷「…っ……かっちゃんの名前なんて聞きたくない!!」
『_____』
出久が無理やり私を犯そうとしてる…ヒートのせい?
違う…だって瞳が悲しそうに歪んでるから
なんで…何で急にこんな力ずくなことするの?
嫌だ、出久だけにはこんな強引な事されたくない
『誰か…誰か来て……誰か____爆君!!』
ドン!!!!
『!!』
緑谷「!…かっちゃん」
爆豪「…っ……何してやがンだてめェ……」
「聖ちゃん!!」
『…っ……小麦ちゃん』
私に駆け寄ってくれた小麦ちゃんに涙が止まらなくなると
爆君が鋭く出久を睨んでいた
爆豪「おい…てめェがしたこと…分かってンだろうなァ?」
緑谷「…うん」
爆豪「こいつが…どんな思いで俺の番になろうって決心したか
てめェは知らねーだろうが
どの面さげて今更奪いにきた…なぁ"!?」
『爆君……』
「…………」
緑谷「本当に今更だって思う…でも
誰よりも聖を守りたいって…幸せにしたいって思うから
だからかっちゃんに…殴られる覚悟も出来てる」
爆豪「…っ……なら、ここで死ねェェェ!!!!」
『や、止めて爆君!!』
「______!!」
緑谷・爆豪「「!?」」
『小麦ちゃん!!!!』
爆君がおもいっきり振りかぶった拳を
出久を庇った小麦ちゃんが受けると
クローゼットまで飛ばされてそのまま倒れてしまった
急いで小麦ちゃんに近寄ると
左頬が火傷のように赤くなっていた
急いで治癒を使って頬の手当をしようとしたら
扉から轟君と想さんが現れた
轟「…お前ら…これ…どー言う事だ」
緑谷「…っ………」
爆豪「…………」
『…あ、あの!!』
「…焦凍君、小麦ちゃんの頬を冷やすから氷結を出して
聖ちゃんも…手当ては私がやるから早く服をただして」
『!!』
慌てて服をなおしてると
想さんが優しく小麦ちゃんを起こしていて
轟君が想さんに氷を包んだハンカチを渡すと
頬に当てていた
「…想……さん?」
「…病院に連れてくわよ、いいわね?」
「…はぃ」
『私も一緒に行きます!!』
「いいえ、貴方達三人は来なくて結構よ」
『!?で、でも…私のせいで小麦ちゃんがケガを』
「そう、聖ちゃんが原因でそこの二人が喧嘩をしたなら
解決策を考えるのが妥当だと思うわ
それに…ヒーローの貴方達が一般人にケガさせるなんて
あってはならないんじゃない?」
『!!』
「どんな理由だろうと…貴方達がしたことを私は許さない」
「想…さん…」
轟「…………」
大切な友達にケガを負わせて
ヒーローとして一番やっちゃいけないことをさせてしまった
想さんの言ってる事は、全然間違いじゃなくて
俯くことしか出来なかった
「焦凍君には申し訳ないけど此処にいてくれる?
そこの二人がまたバカな事しないように見張っててほしいの」
轟「分かった……小麦を頼む」
「ええ…行きましょう小麦ちゃん」
「…は…ぃ」
『……小麦ちゃん』
「…だぃ…じょーぶ!……なか…なぃで?」
『!!……本当に…ごめんなさい』
緑谷「…………」
爆豪「…っ………!!」
いつもみたいに優しく微笑んでくれた小麦ちゃんに
泣きながら謝る事しか出来なかった
④へ