第百六話[ありがとう]
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(『出久……ごめんね』)
緑谷「聖!!!!!!!!」
オールマイト「わわわ!?落ち着け緑谷少年!!」
緑谷「…オール………マイト?」
オールマイト「良かった、目が覚めたのか!」
緑谷「ここは…病院?どうして…オールマイトと同室」
オールマイト「塚内くんの計らいだよ」
緑谷「そっか…………聖
聖は、無事なんですか!?」
オールマイト「と、とにかく落ち着きなさい!
…天堂少女なら大丈夫だ!
"個性"を使い過ぎて違う病室で眠っているが
命に別状はないと聞いた」
あの戦いから一週間
オールマイトの話しによると
僕がAFOを吹き飛ばした後、僕を抱えた聖が
アリエル様とラファエル様の力で
以前より街を自然豊かにし
ケガをしたヒーローや一般人の治療をしてくれたらしい
しかし建物はさすがに元に戻す事は出来ないため
建物の復旧作業や物資がアメリカを始めとした多くの国から
ぞくぞくと届いていると話してくれた
オールマイト「あれだけの力を使ってしまったんだ
起きるまでにもう少し時間がかかるらしいが
身体は問題ないそうだ」
緑谷「そっか……っ、よかった~~」
オールマイト「…………」
緑谷「…オールマイト?」
オールマイト「…緑谷少年」
緑谷「はい?」
オールマイト「……いや、何でもないよ」
目を閉じてしまったオールマイトに
休ませてあげようと緑谷も目を閉じた
聖のあの笑顔を思い出すたび
笑みがこぼれてしまう
早く会いたいと笑みを浮かべる緑谷と対称的に
苦しそうに天井を見つめるオールマイトの手は
布団を強く握りしめていた
*~**~*
桜がもう散ってしまった6月
留め置かれていた三年生の卒業式が開かれた
卒業式のグルーヴ感は全くなくお祭りのような卒業式を
ドン引きの新二年生と受け入れ始めている新三年生をよそに
通形ミリオの答辞はド派手に終了した
新二年生A組の担任が引き続き相澤先生だったことに
喜んだのもつかの間、青山優雅は雄英を去ることを発表した
その入れ替わりに心操人使がA組に編入することになった
新三年生ヒーロー科不和真綿から
当分の間、ヒーロー科二、三年生は復旧活動に加え
治安悪化防止の為に全国を回ると説明し教室を出ていくと
明日から新入生も来るという相澤の言葉に
クラスが浮き足たっていたとき
扉の開く音に全員が扉に振り返った
『相澤先生、遅くなって申し訳ありません!
天堂聖、療養を終え無事退院致しました!』
緑谷「聖「「聖/天堂~~~!!」」
真っ先に聖に抱きついた芦戸と麗日をきっかけに
女子が聖の周りに集まっていく
それもそのはず、聖が入院してから
リカバリーガール以外は面会謝絶だったからだ
特に命に別状はなかったが、安全を考慮しての理由らしい
他の男子もどこかホッとした様子で聖を見ており
爆豪は仏頂面で聖を睨み付けている
相澤の目が赤く光った瞬間
一瞬で席に戻り静かになったクラスに
聖だけはクスクスと小さく笑っていた
その姿に安心した緑谷は
近付いてくる聖に優しく声をかけた
緑谷「…お帰り、聖
無事に治って本当によかった!」
『…………』
緑谷「…聖?」
返事がない聖を不思議そうに見つめていると
頬を赤く染め照れくさそうに笑っていた
『ご、ごめんね!爆くん以外の男の子から
名前なんて呼ばれることなかったから
びっくりしちゃった!』
緑谷「え…?」
「「「「「はい…?」」」」」
相澤「…………」
聖の言葉に教室が静まりかえる
緑谷も聖の言葉が理解出来ず
頭が真っ白になり言葉が出てこないでいると
爆豪が勢い良く立ちあがり聖を睨み付けた
爆豪「おい聖てめェ!!冗談ぬかすとはっ倒すゾ!!」
『冗談って…私は正直な気持ちを伝えただけだよ!
爆くん以外の男の子に名前なんて呼ばれた事ないから
びっくりしたの!』
爆豪「まだふざけてんのか!?
デクはお前と俺の幼馴染みだろうが!!」
『…ふふふ』
爆豪「はぁ!?何、笑ってンだてめぇは!!」
『っ、だって…ふふふ、爆くんがおかしなこと言うから!』
緑谷「(何この感じ…待って、嫌だ)」
『だって、私の幼馴染みは爆くん一人じゃない!』
聖の態度と表情からは嘘偽りはみられない
どういう事なのかクラスがざわついていると
扉から現れたのは車椅子に乗ったオールマイトと
リカバリーガールだった
リカバリーガール「…イレイザーヘッド、来てそうそう悪いが
少し聖に確認して欲しいことがあってね
連れてっても大丈夫かい?」
相澤「…はい、どうぞ」
リカバリーガール「それじゃあ連れてくよ
聖、保健室まで来ておくれ」
『分かったリカさん、今行くね!』
緑谷と目が合った聖は
申し訳無さそうに緑谷を見つめていて
話しかけられるのは分かっているのに
何故か今は聖の言葉を聞きたくないと思ってしまう
『心配してくれてありがとう、"緑谷くん"!』
隣で信じられない物でもみたかのように呆然としている爆豪に
『今日の爆くん変だよ?』と言い残した聖は
リカバリーガールと一緒に教室を出ていくと
さっきまで静かだった教室がざわざわと騒ぎ始める
