第百四話[DESIGN]
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『個性は雄英に入ってからでも見つけられるもんね?』
『死柄木…弔さん』
『たとえ出久がこれからの戦いに負けたとしても
出久はいつだって…いつだって私の
……っ、No.1ヒーローなんだからぁぁ!!!!』
『傷ついてる人に敵もヒーローも関係ないよ?』
『私も両親を失って…どん底の時に
出久に…私のヒーローに…っ、光に出会った』
『転弧君は…あんなに人を集めて
ヒーローを倒して……どうするの?』
『ご、ごめんね出久…出久が好き…好きなの
小さい頃からずっと…っ…幼馴染みでも家族でもなくて
…っ…男の子として…ずっと…好きだった
本当は…ずっと…側にいて欲しい
抱きしめて欲しい…っ…離さないで欲しいの
一緒にいたい…出久と…っ…これからも…ずっと…』
『止めて転弧君!?お願い…こんなの違うよ…っ転弧君!!』
緑谷「死柄木!!!!!!」
死柄木「緑谷ぁあああ!!!!!!」
緑谷の拳が死柄木の腹部に当たった瞬間
目の前に現れたのは普通の一軒家
表札には「志村」と書かれていて
覚悟を決めてチャイムを鳴らそうと手を伸ばした時だった
『…私も連れてって?』
緑谷「!?」
ずっと聞きたかった懐かしい声に勢いよく振り返ると
雄英の制服を着た聖が微笑んでいた
涙腺が緩んで視界がボヤけるのに
そんな事など無視して聖を強く抱きしめる
伝えたいことはたくさんあるはずなのに
今は聖が側にいることに言葉が上手く出でこない
それを察してなのか聖は優しく緑谷の背中を叩くと
やっと顔をあげた緑谷の涙を拭った
『…出久、もう泣かないで?』
緑谷「ごめん!!僕は…僕は聖のお父さんを」
『大丈夫だから…ね?』
緑谷「聖……」
『行こう、一緒に』
緑谷「っ、うん!!」
ここはいわば死柄木の核…原点(オリジン)
最も繊細で柔らかい所、ここでの死柄木は恐らく脆い
触れてヤツの原点を打つ
「ひみつだよ、この人おばあちゃんなんだって
お父さんに内緒で姉弟ヒーローになっちゃおう!」
パンッ
『っ、転弧君!!』
緑谷「拒絶!!っ、弾かれる!!」
死柄木の父親が幼少期の死柄木の頬を叩いた
近づきたくても死柄木の拒絶により近付けない
「あれはおばあちゃんじゃない、子どもを捨てた家畜だ
いいか、ヒーローというのはな
他人を助ける為に家族を傷つけるんだ」
緑谷「志村さん!!!!」
『転弧君!!!!』
死柄木「やだ……僕もうやだよモンちゃん、みんな嫌いだ」
緑谷「しがっ」
ボロボロボロ
緑谷「!?」
『そ、そんな………』
あまりの光景に二人は中学の制服を
着ていることにも気付けないまま
死柄木を見つめることしか出来ない
飼っていた犬に無意識で崩壊を使ったことが
全ての始まり…この後起こる事が核心に繋がる
まだ幼い姉に手を伸ばした
死柄木の両手を重ねるように掴んだのは幼少期の緑谷
そんな死柄木を後ろから抱きしめたのは
幼少期の聖だった
死柄木「なんで…!」
緑谷「~~~だって、泣いてる!!」
死柄木「…違うよ、僕が選んだんだ
僕の意思で…この家を…家族を殺したんだ
じゃなきゃこの手はなんなんだ
僕がこうして生まれた事を誰が肯定できる!?
手を……手を離せ!!」
『絶対に離さないよ!!』
死柄木「!?」