第五十五話 [例え私が…]
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会議が終わって
私達雄英生徒はビルのロビーに集まると
出久はエリちゃんと遭遇した時のことを
切島君達に説明していた
緑谷「あの時…強引に保護しておけばエリちゃんは…っ!!」
切島「そうか、そんなことが……く、悔しいな!」
麗日「デクくん…」
通形「…っ………」
天喰「(こんなに落ち込んでるミリオは…初めてだ)」
『…………』
厳しい顔で俯いている出久と通形先輩
切島君もその悔しさがわかるから
何も言えず顔をしかめてくれている
重苦しい空気が流れて誰も言葉を発せないでいると
相澤「…通夜でもしてんのか」
エレベーターから降りてきた相澤先生が
私達に近づいてくる
梅雨「先生…」
相澤「あ、学外ではイレイザーヘッドで通せ
…いや、しかし今日は君たちのインターン中止を
提言する予定だったんだがなァ」
「「「!!」」」
『そんな…』
切島「えぇ!?今更なんで!!」
相澤「敵連合が関わってくる可能性があると聞かされたろ
話は変わってくる、ましてや天堂は
敵連合に狙われ拉致されたんだ
…奴等がまた天堂を狙うとも限らない」
『…………』
緑谷「聖…」
相澤「ただなァ…緑谷、おまえは…まだ
俺の信頼を取り戻せていないんだよ…ケンカしたしな」
緑谷「!!」
面倒くさそうに頭をかきながら
相澤先生はよいしょ、と出久の前にしゃがみ込んだ
相澤「残念なことに、ここで止めたらお前はまた
飛び出してしまうと俺は確信してしまった」
相澤先生がじっと出久を見つめる
相澤「俺が見ておく、するなら正規の活躍をしよう
…わかったか、問題児」
先生の拳がとん、と出久の胸にあたる
先生の言葉に感動して胸が熱くなった
天喰「ミリオ…顔を上げてくれ」
波動「ねぇ、私知ってるの…ねぇ通形
後悔して落ち込んでてもね、仕方ないんだよ!知ってた?」
通形「…あぁ」
相澤「気休めを言う、掴み損ねたその手は
エリちゃんにとって、必ずしも絶望だったとは限らない」
顔を上げさせるように相澤先生の手が
私の頭を撫でながら立ち上がった
相澤「前向いていこう」
緑谷「はい!!!!」
『先…イレイザーヘッド…ありがとうございます!』
相澤「……ああ」
相澤の言葉に鼓舞されたのは出久だけじゃないみたいで
切島君もガタンっと立ち上がると
切島「俺…イレイザーヘッドに一生ついていきます!」
相澤「一生はやめてくれ」
切島「すいァっせん!!」
麗日「切島くん声デカイ…!」
天喰「ミリオ…」
通形「分かってる…緑谷君!天堂さん!今度こそ必ず…」
『はい…!』
緑谷「今度こそ…必ず!!」
さっきまでの暗くて重い雰囲気は消えて
エリちゃん奪還という目標に向けて
強い希望に満ちた雰囲気が漂っていた