友たち

「……」ゆらゆらと彼の揺れるしっぽを見る、あれって猿の……そういえば向こうの世界でかつての主がみていた水鏡にそのようなのが映っていたな。
なるほど、やはり自分は異世界の時空に来たのだと翼は幼いながらに理解する。
「カリグラの導き、ってやつかねぇ……」
「かりぐら…?」翼はその言葉になんだろ、と呟く。すると目の前の男はくくっと笑い俺は今機嫌がいいから教えてやると話してきた。
「何簡単さ、お前みたとこ呪術を嗜んでたやつだろ?。しかも時空管理の…、なかなかやべえ奴じゃねえか」キセルに火をつけて紫煙をだす。もくもくと天高くのぼり、翼はそれを見上げながらラディッツへと目線を向けた。
「俺と、お前のとこの俺……カリグラという男は俺たちふたりの前世さ」
「ぜん、せ?。前の自分ということですか」前世、過去世そのワードは前のところで腐るほど聞いてきた。それらが因果に関わる関係も、彼と月鬼…かつての主はその男を元としていたということだろうか。だがなぜこの男は、目の前にいる月鬼と同名を持つものはそれをさらりといってきたのだろうか。
かつての主の方は、あまり記憶になさそうな反応をしていたのに。
「…正解だ、腹が立つ話だが俺はお前たちで言う霊感かあれがすぐれていてなぁ……そのせいか分からんがそのカリグラという男の記憶を持っていたわけだ。やつは俺たち2人のことも見ていた…、そのうえでまあ死んで色々あって神達に封印されてだな 」ろくでもねえやつだよな、と彼はボヤきながら話す。その色々を特に聞きたいのだがとおもうが、なにかはなせないのでもあるのだろうか。
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