テッセンの縛り2

『…ラディッツ…』まただ、またこの夢を見る。あの双眸違うはずの瞳がどちらとも赤くなり彼と口を重ね自分の奥へと自身を深く沈めてくる彼。
同じ系統の声だが低く、脳内が犯されるように感じてしまう色気のある声。
彼の人ならざるものだと思わせる体温と、脳をぐちゃぐちゃにさせる麻薬のような香り。
自分はそれを感じながら、必死に彼の舌を絡ませてもっと受け入れたいと引っ付く。
カリグラの肌は滑らかでありながらもかたく、そして妖艶だ。性別を超越したような美しさも感じる。
「カリグラっ…」ビクビクっ、と感じてしまう。媚薬というものは彼の事じゃないか、と錯覚するほどに。夢の中の自分は彼の花唇が身体に触れてくる度に絶頂を感じる。あの赤い瞳で見られたら、たまらない気持ちになってしまう。せめて、せめて夢でだけは彼を独占したい。
皇帝でもなく、戦士でもなく、タイムパトローラーの1人としてでもないカリグラその人を自分のだけにしておきたい。
また、彼と口付けをかわそうかとした所突然抱き潰されるような苦しみに目覚めてしまった。
「んんっ!」なんだ、急にせめて夢の中だけでもと思って目を開けてみると自分を抱き潰し首元の匂いを嗅いでくる存在にラディッツは目を見開いた。
「……んっ。」カリグラ本人だ、カリグラ本人が自分のことを抱きしめ首元にすり寄り寝ている。
こいつが寝ているのなんて珍しい…、と思わずその均整の整った顔をみてしまう。
「んあっ…!」突然腹部あたりを撫でられて、ラディッツは思わず声を上げてしまう。
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