「っ、カリグラに！。カリグラに近づくヤツらが憎いからだ！！」
「そんなの分かりきってるよ、でも僕が聞いてるのはわかるかい？。そこまでする理由さ」
「……」
「…なにか良くないものでもみたのかい？、カリグラので 」金色の瞳が自分を撃ち抜くようにみてくる、彼もカリグラに狂わされた一柱だからであろうか。ラディッツはこたえたくないっ、と目を逸らすが無理やりむかされてしまう。
尻尾で軽く首を絞められて、カリグラのことだろう？ともう一度聞かれて。
「僕が人の話を聞くなんて滅多にないよ、…話してしまった方がいいんじゃない？？」仕方ない、これは話してしまった方が懸命だ。ラディッツはわかったっと息苦しさの中必死に話しココ最近見た夢のことや昨夜見たカリグラと皇嵐の話をした。
彼ら二人の話になると、どうしても黒百合や竜胆などを吐き出してしまう。生前のカリグラが、あの時確かに楽しんでいたことや皇嵐のことを慈しみ愛していたことが強くわかってしまったから。あの女が皇嵐が、カリグラの妻にふさわしいことも明白だった。自分みたいにこんな夢を見ても動揺することはないだろう。
カリグラが我を失うほど仮に怒っても瞬時に止められるだろうと、わかるほどにしっかりしている女性だった。泥水に咲く蓮の花のように清廉なお人だ。
「……っ、そう、言うのを見て…っカリグラが……っあの人のこと好きだったんだと」
「今更だね、そんなこと。あの男は…皇嵐様にかなり惚れていたよ、そもそも！この僕のことを皇嵐様へのアピールに使うほどにはね！！」
「カリグラがあの方に惚れていたなんて今更だよ、今更。…そんなこと込みで、君はカリグラのこと好きだったんじゃないの？」
「そう、だが…っあいつがオレにはみせたことの無い顔で笑ったりしていたから」