テッセンの縛り4

カリグラの方もしまった、と思いつつなんだか少し興奮してそうな顔をしてる。
少し顔が赤く、軽く舌なめずりをしていたからだ。ああ夢にまで見た、カリグラの興奮した顔だ。
「その反応、お前初めてなのか?。」カリグラからの言葉にズキっと心が痛む、そうかこいつははじめてじゃないのかと。
「当たり前だろっ、今までっこういうことをしてきた事がない。」興味もなかったし、サイヤ人の血族の為にと知識はあったがやってきたことは無かった。
やる気も起きなかったし、生きていくことで手一杯だったから。
「そうか…お前もお前で苦労していたからな。」
「今はお前に苦労しているっ」ぷいっ、と顔をそっぽ向かせるとカリグラがまたくすくすと笑ってくる。ほんとにこの男はよく分からない、でも…自分にしてきてくれたことは嬉しかった。じぶんにとって、カリグラが初めての相手だと言うのにも。
「それは苦労させて悪いなぁ、猫。」
「猫って言うな!」
「そうやって威嚇しているさまは猫だろ?、可愛いぞ。」そう言って自分の頭を撫でて、頬にも触れてくる。優しい手つきで、だがなんだ気のせいだろうか。
以前の手つきよりもっとこう愛おしそうな…、壊れ物の扱いに似てるようなでもどこかじぶんに乱暴したそうな色を含んでいる気がする。
「…威嚇させるようなことを、お前がするからだろっ!」実際そうだ、こうやって半端に焦らしてキスだけとか。もっと、となってしまうではないか。
人がどれだけお前に振り回されてるのか知らずに!!。
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