魔法の国のお話3(クロスオーバー)

「寂しいんだよね…、ラディッツくんは。少し気持ちわかるよ、僕もね実はこの世界に来てからの記憶が無いんだよ、もっと言えば生まれも本当の名前も何もかも分からない」
「にゃ(えっ)」さらりとはかれた重い言葉にラディッツはその黒い目をよりまん丸くさせてアルバのことをみる。
ナチュラルにエースたちと話していたが、まさかのこの男は記憶が無いのか。しかもカカロットのように。
「…そうそう、監督生自分の名前も何もかもわかんないらしいんだよねー」
「どこの世界から来たかも、果は生まれも。わかったのはこの世界、ツイステッドワンダーランドに住んでなかった?みたいなのか監督生」
「あー、うんそうだねぇ……いつの間にか入学式にいたなーみたいな」
「にゃうにうにう(記憶なかったのに?、なんで楽観的なんだ)」
「記憶ってあくまで僕の一部を作るもので大半じゃないからかな?、…今から行動していけばいいかなと思うし」なんだろう……このアルバという男は、カリグラとは違った意味のすごみがある気がする。グリムという凶暴な魔獣も懐いているし、ジャックたちもどこか彼の前では穏やかそうだ。
昔お話で見た仏、というかそのような感じだ…ただ穏やかすぎてここにいるのかどうか不安になるような感覚がする。今日会ったばっかなのに、ラディッツは少し焦燥感に駆られていた。
「(蝶ちょみたいだ)」
「それはいいとして、ツノ太郎だよね?。…もしかしたら今から来るかもしれないし、僕とともに外に出てみるかい??」
「え!?、監督生!。もう課題おわったの!?」
「監督生…、筆記とか意外と得意だもんな……」
「お前たちも真面目に勉強したらいいだろ…、じゃあ俺は玄関前まで送るぜ」
「ふにゃうにゃう?(いいのか?)」

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