魔法の国のお話3(クロスオーバー)

存外レオナは繊細な心を持ち、儚いところもあるのだから。
「……とりあえず、オンボロ寮に向かおうぜ」
「ふにゃ?(オンボロ寮?)」
「グリムっていうお前みたいな魔獣と、…変な監督生がいるとこだ」
──
レオナは渋々寮に戻り、自室へと歩いていった。カリグラ…聞いたことある名前だ、不屈の王として語られるグレートセブンの1人と並ぶほどには王宮内では有名だった。
獅子のたてがみのような長髪に、紅玉も霞むほどの赤い瞳。キャファジから1人の王の話としてよく聞いていた。
『伝説でしょうが……このように強き王があれば、国は安定していくでしょうな』負け知らずの王、事外交においても強く我らが国と他の外国とも交流を深めたとも言われる。
時たま王の子息たちに魔法をおしえ、王家の魔力を高めたと噂もあった。そんな完璧な王がいたものか……、レオナは皮肉な心からそう思っていた。だが同時に羨ましくもあった。
「……いたっていうなら、俺に王になる方法を教えてほしいものだ」せめて、なにか誰かに偉大なるものにでも見られたらこの心の乾きというものはおさまるのであろうか?。
一生かかりそうな課題を振り返りながらためいきをつき、自室へと入ろうとするとラギーが目の前から走ってくる。
「レオナさんっ!、どうしたんですかい。急に外になんかでて。お腹でも減ってたんすか?」
「お前は俺の母親か、ラギー」
「母親じゃないすよ!、…ジャックくんといたんすか?。匂いしますが」
「あいつのランニングとすれ違ったんだ、あと…子猫の親探しか?」
「へ?子猫??、グリムくんが道にでも迷ったんすかね」
「…あの草食のとこの毛玉じゃない、はーー俺は寝る」
「ちょっ面倒くさがらないでくださいよ!?、オレも気になっちゃうじゃないすか!!」
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