魔法の国のお話3(クロスオーバー)

「……なるほどな、だからカリグラおまえ気にしてるのか?」
「あれのはな…シルバーというものもそうだ、お前あれに話してないのだろ」
「いずれ話す時が来る…、それにマレウスにも心配はかけたくないからな。わかんだろ、カリグラ」 リリアは今でこそわかるが、かなり世話焼きな男だ。昔はぶっきらぼうで分かられづらく、冷たい右大将とおもわれていたものだ。
だが世話焼きな気質だからこそ、セベクの祖父バウルからもかなり慕われている。教え上手で世話焼き、リリアは先輩の代表格と言えるようなものだ。
「わかりはすれど理解は難しい…、そんなことを言えばいずれわかる時が来てマレウスは不安や不満などあふれかねないぞ。アスラーンからもドヤされかねない」
「……ちっ!、分かってるさカリグラ」
──
ここはどこだろう……?、精神も身体も幼くされたラディッツはマンチカンのからだでとてちて歩く。
幸い幼くされたのは心のようで、カリグラと恋人という記憶は残っていた模様だ。今は恋人を探そうと必死に暗闇の中を歩いている。
「みぃぃー……!(カリグラー…!!!)」必死に叫ぶが一切呼び声が聞こえない、ぐすっぐずとなりながら歩くといつの間にか方向を間違えたせいか鏡の間を通り学校の庭園へと出ていた。
もちろんカリグラはディアソムニア寮でリリアと話しているためそんなところにはいない。
「(どこ?カリグラ、どこ??)」きょろきょろしてもいるわけがない、ラディッツは大粒の涙を流しながら歩くが誰も彼もいない。
そんな時、遠くからおいっ!と男の声が聞こえてビクッッ!!!と反応する。
「グリ………、っておまえグリムじゃないか。どこかの魔獣か?この学園の中にいるなんて」灰色の狼の耳を生やした青年…、ふさふさのしっぽ。
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