魔法の国の話(クロスオーバー)2

「あれも器が大きくなったな、上司と我が娘と婿の仇それらを受けいれたのだからな」
「…何かあれば、女王が決着をつけるつもりでいるのだろう。ということで、恋人殿…すまんがアスラの気持ちもわかって欲しい……あれはしばらくおさまらないかもしれんがの」
「にゃん…」
「アスラーンのやつ、相変わらず俺への顔はなんだテメェみたいな顔をしてるがな」
「それはお主にいたずらをしかけてやり返されたからだろ」
「ねちっこいなアイツ」ご長寿ふたりの話にラディッツは置いていかれた感覚もしながら、アスラに対してどこか同族のような感覚を覚える。
つまりあいつは、呪いをうちに貯めてるのだ。親を奪った世界への、そして……マレウスがあんなに大事にしてるシルバーが仇という理不尽さにも。
「…みゃー……(あいつ……かなり辛い気持ちを抱えてるのに、平然としてるのか?)」
「そうじゃなぁ…アスラは立場上、仮面を被って生きていくことに慣れていた。そして不満を皮肉に込めて伝える性格もしていたが、それすら上手かった」
「じゃからこそ、このNRCである種強い立ち位置におる。ま、そこらのヤツらよりは歳を重ねておったからのー…」
「にゃんにゃん(カリグラ)」
「なんだ?」
「…にゃうにゃん(少し、アスラ…と話したい)」
「「えっ」」
「みーー…にゃんにゃん(その…聞いてて、過去のオレと重なるところがある。放っておけない)」己の強い感情を吐き出せない環境、そして…恨みの相手とともに暮らしていくことも。
ラディッツも少なからずベジータたちに不満があった、いや己が理解できないほどの憎悪があったのかもとおもう。だからこそここのブロットと共鳴したのだろう。
「…猫ちゃん、お得意の世話焼きか?。やめとけあれは話を聞かんぞ」
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