テッセンの縛り3

しばらくしてラディッツもラディとともにご飯を食べ終えて、支払いして店を出た。
リンへのお土産として幾つかサイヤ人用のご飯をもたせて(父親代わりとは行かないが、せめてたべてほしいから)。
「……戻るか。」少し重苦しいが、ラディにもいわれたことだカリグラの顔を見に行こうと帰る。
ガチャり、と玄関の扉を開けるとカリグラが立っていた。
「…ラディッツ、帰ったか。」珍しい…、カリグラが心配そうにみてくるのはよく見ると額から汗をたらしてる。
ああ綺麗だ、不覚にもドキリとしてしまう。
「…あぁ、!!」また花を吐き出しそうになり口を手で押さえると同時にカリグラから抱き抱えられる。
「へや、もどるぞ。」軽々と自分を抱き上げて運ぶ彼にラディッツはまたときめいてしまう。ほんとになぜこんな簡単に自分のことを抱えられるのだろうか。
けホッ、と堪えきれずミモザの花びらを吐いてしまう。『密かな愛』、結局自分はどんなにきつくても彼を愛してしまうのだ。
「いいぞ、吐いて。大丈夫だ。」部屋の中に入る、ああカリグラのともに寝たりした部屋だ。
ベッドへと寝かせられるとカリグラはベッドのふちへとすわり頭を撫でてくる。それに落ち着いて、言葉に甘えてしまおうと色々な花を吐いてしまう。紫のグラジオラスの花や勿忘草…、どれもこれも愛を示すようなものばかりだ。恥ずかしいとなる。
だが同時にわかった、自分は本当にカリグラじゃないと付き合うのもそばにいて欲しいのもだめなのだと。
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