テッセンの縛り3

だが、カリグラそっくりの男は自分と違う髪色をしていた紺青色のような青みがかった黒色…ラディの髪色だ。
「それ、父ラディッツです。20代前半の頃の。」自分と同じ顔なのにああ、よく会った時と違うのは若い頃だからか。
照れくさそうに笑っており、彼は膝にラディをのせている。ラディの方は小さく可愛い、だが父とともに笑って写ってる。女の方もこれでもかというほどに愛おしそうに二人を見てにこりと笑ってる。
「……お前の母親美人なんだな。」
「とても、綺麗な人でした……とても優しくて父と私はずっと甘えてたので。」でもお母さんは、お父さん一筋だったので。
ラディッツはもう一度見る、これがあのカリグラの器表情の出し方がカリグラとは違うが纏う雰囲気はカリグラそっくりだ。よく見かける顔は無表情か怒りだからかわからなかった。
この夫婦が仲良かったのはこの様子でもわかる、そもそもサイヤ人が子供を2人もなしているのが不思議なくらいだ。
「カリグラが、恋をする理由もわかるな。」こんなにも美しく優しい笑みを持つ女だ、彼の深淵にある闇すら包み込んでいたのだろ。ああ、そういえば生きる意味を教えてもらったとカリグラは話していたなと思い出す。
「ナイーブにならないでください。」べしっっ!、とラディはデコピンをする。
「っっ!」
「あなたがこれからおじいちゃんを惚れさせたらいいでしょ?、過去も大事ですが今あなたに必要なのは現在では??。」違いますか??、とラディは話してくる。
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