冷たい…、でも奥底にあたたかさがありおちつく。
若いカリグラ相手に怯えながらも過ごしていたせいか、疲れがどっと出てすやすやと寝てしまう。
恋人のカリグラが戻ってきた、彼の恐ろしい面と過去を聞いた。自分は少し怖気付いたが離れたくない心とそれでも彼のそばにいたいという気持ちが強くぎゅっとしがみついた。
彼の初恋の相手のように全ては受け入れられないと思う、でも…これからゆっくり向き合ってずっと暮らせて行けたら。
「猫ちゃん」そんなことを思いながら微睡んでいると恋人の声が聞こえてくる。軽くゆらされて目を擦り、ラディッツはぼんやりとおきた。
「かりぐら……」
「おはよう、猫ちゃん。！？」ちゅっ、と軽くリップ音を鳴らしラディッツはふにゃりと笑いカリグラの唇に口付けた。
「かりぐらしゅきっ「人前で何してんだ…？雑魚がよ」！！？？？」ぞわ！！と猫の毛の逆立ちのように髪の毛がなる。待て、なぜ忘れてた？？。
甘い夢でも見てたせいか、今ここにあの黒い死神が突っ立っていることを自分は忘れていたのだ。
「若造…、猫ちゃんにそういうことを言わなくていいだろ？俺たちの朝の挨拶だからな」
「うるせえ、気色悪いもん見せやがって。他所でやれ」
「俺がここの家主だからお前が出るのが筋だなあそれならば」ラディッツの断末魔がコントン都へと一気に響き渡る、次から次へとエコーしていき生徒へと特訓を教える先生たちはなんなんだこの声はと驚くばかりに。
「ちっ！、うるせえぞ雑魚がよ」
「まっままままだいたか！？」
「居るぜ、ったく寝てスッキリしたってのによォ」
「すこしはなしたりしてたからなぁ、よしよしこわいなぁ猫ちゃん」
「～！！？？」もうなにがなんだかわからない、とりあえずわかるのは顔がいいイケメンどもがふたりいいるということだけだ。