花籠7

「…あなた、思ったより病的にカリグラ様に惚れてしまっていますよね」
「っっ!、それは分かっている!!」普段本人の前ではあまり素直になれないが、自分がこれでもかと惚れているのはよくわかる。だが仕方ないだろ、ヤレヤレとなりながらも彼は自分を甘やかしてくれるし仕事が終えた後には
『御苦労、家に帰るか?』と迎えに来てくれてエスコートして共に帰ってくれる時もある。オマケに夜はあんなにグズグズになるまで抱いてくれて、自分が快楽から逃れようとすると腰を強くつかみ
『逃げるな、ラディッツ』とその瞬間名前を呼び激流のような快楽を与えてくるのだから。
ああそう思い返すとカリグラが恋しくなる、もちろん恋人のカリグラが。
「……妻気取りですか?」自分があまりにもコロコロと顔を変えて百面相してたせいか、ナエが冷たくいってくる。やめて欲しい、はっきり言ってナエのことを姑のように感じているのでなにか突き刺さる。
「悪かったなっ!アイツにこれでもかと「ギャーギャーうるせえぞ猿、発情期かぁ?」!?」
「んだよ、そんな目を見開いて?。アハトぶち込まれた鳥か??」若いカリグラが風呂から上がってきて、濡れた髪をバスタオルで拭いている。
聞いてないッッ!きいてないッッッ!!!前髪下ろしてるせいで恋人のカリグラと同じだなんて!(もちろん若いカリグラの方が若々しいし、細くはある)。ぽたぽたと滴る雫が首筋を辿りイヤらしい、服も自分が渡したのを着ているがああ黒を渡したことを後悔している。
やはり少し小さいかなんなのか身体に張り付きラインがみえている、腰周りは特にそうで彼がしっかり鍛えられていると筋肉が浮かび上がっている。
半袖のを渡したおかげで腕もしっかりとしていることがより分かる、ほんとに後悔している。こんなに色気出るなんて聞いてない。
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