テッセンの縛り3

だが抵抗しても無意味だ、彼にむしろよりきつくされる。
ラディッツは諦めてされるがまま受け入れた。
「んっ、いい子だ。」カリグラの匂いがふわりと鼻に来る。危険な大人の香りが…、こちらがその匂いにどう反応するかも分からず彼は来てるのだろうか。
「…なぜ優しくする。」
「猫とか孫みたいなものだからな、可愛がりはするだろう?。」ニヤリ、と笑い本人は不敵に微笑む。
「…オレは、お前にっただ1人のものとして見て欲しいがな。」家族、とか身内のでは無い恋慕の相手として。
「そう見ようとしてるさ、だからお前に避けられたくないがな。」
「…きついからだっ、お前を見てると。」
「そうだろうな…」キツい、自分をそういう目で見てくれない彼のは。
また花が出てくる、白い花…テッセンの。『甘い束縛』、ああそうだ自分は彼を束縛したい。自分のだけだとしたい。
「っごほっ!…わかってるならっ、そういう目で見ろよ!!。」オレはこんなに好きなのに、エゴなのもわかる我儘なのも。だが、もう吐き出したい。
この溢れる想いを。
「……」一筋彼の瞳に流れる涙をカリグラは拭いとった。
「であれば、俺を避けるな。」お前のことを見るためにも、とカリグラは伝えてくる。
正論なのはわかる、でも今その言葉は未だ見られてないと分かりきついのだ。
「……煩い、見れてないだろ。」カリグラの力が緩くなったとこ押し退けて離れる。
「…お前の、"ラディッツの娘"に会いにいく。」嫌味だ、これは。恋愛的とかそういう目でやつがみていないのは分かるが(またどうせ深層心理で嫌味を言われる)。
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