花籠5

カリーはその姿に今の彼とも重ねるがやはり、どこか彼と違うように思える。
なんでも自分でしないと気が済まない、それは行動的にも思えるがやはり……他人をどこか信じておらず己でやらないといけないという根っこがあるように思えたのだ。
ナエの言葉で言うなら、その根っこがあってこそに思えるがちらりとラディッツの方を見る。
自分たちのしるカリグラとも違い、戸惑ってるようにも思う。自分たちは己のラディッツが彼と同じように他者を信じない性質だったから慣れているが彼はやはり慣れておらず驚いてるばかりだ。
「ついでだ、ナエの子孫……聞きてえが」
「はい?」パラっ、とあるページをめくる。そこにある言葉に、カリーは目が釘付けになった。
恐らくこれはよその時空のそして星の歴史だ、だが……この言葉は間違いない。そして書かれた男の特徴に1人しかカリーは知らないとなる。
「…"タナトス"ってなんだ、ナエの子孫」あなたの未来です、とやすやすと言えないようなそしてどうしたらいいかとカリーは冷や汗を垂らすしかなかった。
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