花籠5

今回の若いカリグラのもそのケースの問題をより酷くしたもの、ではないのだろうか。
そういうのであればここのカリグラがひょいっと整えてしまって戻すことも可能だがナエの反応を見る限り彼とは連絡が取れてなさそうにも見える。
「ええ、ターレスさんの話されるとおりそれですよ……おまけにカリグラ様とも連絡が取れていないようで」
「カリグラと…?、あいつが無視してるとかか??」
「たしかにラディッツさんの言われるとおりそれもありそうですが…、今回は時空の乱れの影響で上手くやれてなさそうなんですよね」
「カリグラもその辺直感でうけとったりすればいいのだが…」
「あの人普段なら受け取れますが、時折ポンコツ発揮する時ありますからね。わざとなのか、とこちらが言いたいくらいに」さすが従者、あのカリグラにポンコツと言えるのはナエくらいだろう。カリグラ本人は多少の可愛げだとか言うが実際問題、とんでもないところで起こされる時もある。
大概彼がこの場にいない時やガイウスと遊びに出かける時になども多い。そのお陰でカリグラの来世のラディッツの娘たちがかなり奮闘したこともある。
だが今回は敵を倒せだの、何かを抑えろだのそんな優しいものでも無い。
若いカリグラの機嫌を損ねないように動く、正にめんどうな接待をしろというのだ。
「やばくないか……?」
「…この際だからあの若い皇帝サマを書店に閉じ込めていたらいいんじゃねえか?」ターレスもさすがに面倒だとなったのか、投げやりな意見をなげてくる。
「あんな小さな書店、カリグラ様なら2時間ほどで全て読破しますよ…!」
「えっ、いやでもあそこさなかなかの量ありますぜ?。小さい割に」
「そんなのあの人はあっさり読みますよ!、そして途中から飽きたと言いますからねっっ!!」
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