テッセンの縛り3

「ラディッツ、おはよう。」少し経って、カリグラはラディッツが事前に起きる時間に…となるべく顔を合わせるように行動し始めた。
当の本人は少し瞼をはらさせて、ぶっきらぼうにああと言ってくる。
「…目、痛くないか?。」さすがにこれは心配になる、多量の花を吐いてるせいか喉もきつそうに見える。
ぷいっ、と顔を逸らして大丈夫だと彼は言ってくる。
「…気にするものでもない。」
「さすがに一目見てわかるくらいだから、俺は心配するぞ。」
「っ余計なお世話だ!!。お前には関係ない!」手をはたかれてカリグラは驚くが、その言葉になぜかイラッときた。
「関係ない、か。」そうかそうか、と言ってラディッツの手を掴み抱き締める。
「ならばこうしようか?、花も出てきついかもしれんが……多少あたたまるだろ?。」
「~~っ!」ああ面白い、一気にこいつの顔は赤くなる。自分の匂いが好きだと彼が感じてるのは、昔に知っていた。
だから思いっきり嗅がせてやろうでは無いか。彼が嫌だと言っても。
「鼓動の音、聞こえてきそうだな。」耳元で言ってやれば、途端ラディッツの腰が抜けそうになる。
カリグラは加虐心をおさえつつ、彼を支えた。
「…お前、俺の声だけでそんなに反応するのか?。」
「カリグラの声がッ、脳に変に響くからだ!。離せ!!」暴れても無駄で、がっしり押さえられてカリグラの匂いが響いてしまう。
好きでもないならこんなことするなよ、とラディッツは思う。息苦しい彼への想いが胸を苦しめてくる。
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