花籠5

以前ラディッツがかつて共に生きたナッパたちと話しているところを見かけた時だ。
カリグラは少し遠くから離れ、己と話をしていた。
『ラディッツのやつ、意外と長く話すなぁー…』あの時の顔をぜひラディッツには見てもらいたいものだ、目を細め口角をあげ牙を見せてる彼を。俺のものに触れるな、と言いたげなそのような顔。
でもラディッツが接するから、何かあれば疑ってくるかもしれないからと抑えているあの男。
完全にカリグラその人であれば、今頃ニコニコと笑いラディッツとナッパをはなし消しそうなそのような雰囲気を出していたのだ。
皇帝の顔を多く持つ今の彼だからこそ、まずはおちついてみようとなったのだろう。
皇嵐の時もそうであった、皇嵐が大事にするものたちは大事にはする。だが…、彼女の深くに入り見るもの達には容赦なく敵意を示す。故に、睨みつける。愛を知り、愛のために生きた怪物だからこその威嚇だと。
「てめえのものが汚されるのが嫌ってことじゃねえの」
「ええ、ですがそこに……今のあなたが持たざるものが関わるから厄介なんですよかなり」
「持たざるものなぁ……、今のところ話聞いてても分かんねえな。ここの俺が何に惹かれてこいつとツがってんのかもよ」
「おや奇遇、僕もここの貴方様から聞きますが分かりません」
「カリグラ、何を話してるんだお前に…!」
「惚気です、非常に迷惑してますのでその事お伝えください」ナエのしかめっ面と心底嫌そうな顔に、かなりの量話してるのだなと思い顔を赤く染めてしまう。
あいつ、とことん甘いのか……だが若いカリグラは分かんねえなぁとぼやいている。
「……(本当にこいつは、サイヤ人らしいようでもあるがやはりなにかズレてるな)」
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