今、彼を見て何となく察する。他人との距離感をよくとるカリグラにとって、ユリウスは鬱陶しく面倒なものだったのだと。
「………」
「ああそうだ、おいナエ。その後ろにいるあー…雑魚はここの俺の恋人ってマジか？」くいっ、と首を動かし聞く彼にラディッツは少しびくりとして彼の端正な顔を見る。
「雑魚言うなっ！」
「ラディッツさんの事ですか、えぇ。何度もお聞きになられたのでしょ？、未来のここの貴方の恋人ですよ」
「かなり骨抜きにされてまして、柄にもなくヤキモチを妬いたり急なデレに振り回されたりするほどには」
「なっ！？」待て待て！、カリグラが嫉妬！？振り回されてる！！？？。己が見てる限りそのような素振り特に嫉妬なんぞ見た事ないぞ！。
むしろ自分の方がするばかりだ、カリーや周りのものたちからも慕われあの破壊神もカリグラの事を厄介だなんだと言いながらなかなかな感情を抱いてるような発言や行動も見られる。
カリグラもカリグラで彼らに答え、巧みな言葉でもてなしてもいた。自分に？、お生憎様彼のようにモテてもいないのに？？。
「ヤキモチぃ？、俺が？？」
「ええ、かなり」
「えっ、えっとそれは言い過ぎではないか…？」
「……あなた、鈍感ではなく馬鹿ですかね。はぁ、カリグラ様本人は話されてもいないんでしょ。ラディッツさん、あの人かなり独占欲も強く支配欲もあるのですが……己の愛す人に近づく輩にはそれなりにやくときあるんですよ」
「…輩って…」
「あなた、僕と貴方からすればかなりの若者ですよ。世代も違う、あなた自身が共に生きてきたのも自分では無い……だからそのまわりに嫉妬されるんですよ」分かりにくくしているカリグラのポーカーフェイス具合もそうだが、長年の付き合いがある自分からするとかなりのものだ。