テッセンの縛り2

「ああ、そうだろうな。」
「…自信家のお前がやつへの対応に悩まされるのは滑稽だがな。」
「向き合う、と約束したからなぁ。」久しぶりにタバコが吸いたくなるな、とカリグラは呟く。
「なんだ、珍しい。あれほど皇帝となってからは健康に気をやってた男がなぁ。」
「願掛けみたいなものだったからな、ったく……カリギュラ持ってるだろくれ。」
「…1本だけだ」そう言ってガイウスはカリグラに葉巻を渡す。
人差し指から火を出してカリグラは吸い始めた。
「…久しぶりの味だなぁ。やはり毎日吸うよりこういう時にやるのがいい。」灰色の煙が天へと上る、カリグラはそれを見ながらこれからどうするかと考えた。
「…まずは、やつにきっちりと向き合うということを伝えることか。」
「猫が捕まればいいがな。」
「チュールでもやればよるか?。」
「きさまのでも差し出しておけ。」下ネタを言うなよ、とカリグラにいわれるが知らぬ顔でガイウスは聞き流す。
「お前に話した俺が馬鹿だったな。」
「元からそなたはその辺大たわけ者だ、余の前ではとくに。」違いないな、とカリグラは笑い話す。
ガイウスはその様子を見ながらこの2人はじれったいな、とためいきをついた。カリグラの好意は明らかに猫などに抱くものに近いが、虐めたいと加虐心が出ている当たり多少性的にも1人のものとしてみている。
「(これは…自覚したらタチ悪いな)」面倒なことになる、この話題をふるのはタイミングを見極めてやろうとかんがえた。
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