花籠4

何か、何か分かった気がする。カリグラと己の価値観という違いや、そして彼の闇の一部が。だがそれだけじゃない──、己たちがカカロットとの間で悩んでいたもの。両親とのことや。
「ッ…!」はるか昔からある呪いのようではないか、弟と自分の差というもの。そして彼らがカリグラが愛を遠ざけてきた理由。
そんな、そんなものを抱えていたのか彼は。嗚呼それはカリグラが皇嵐に固執していたわけだ、そして愛し愛されたわけなのだ。彼女はその呪縛ごと受けいれて見てあげていたのだ。今自分は彼の抱える重みからクラクラと目眩を感じているのに。
カリグラがなぜ話してこなかったか、そこは未だに分からない。だがかれは己に気遣ってというのがあるのかもしれない。こんな深いのを見るなと。
カリグラはただ戦闘まみれの昔ながらの歴戦の戦士というわけではない、生まれながらおぞましい怪物としての宿命をつけられ周りから望み恨まれ生きたのだ。そしてそれは今も、だが今の彼は愛を拒絶し拒否し生きる怪物ではない。愛を受けいれ、知り自ら名の通り悪魔となったのだ。
「…だから、両親を殺ったのか?」
「単純な興味だ、殺して死んだアイツらに俺は何を思うかとな。結果は何もねえ、…だから消した。何も感じねえから俺は愛が必要のないやつだとわかったわけだ」スルスルと過去を話してくれる若い彼は、何故なのだろ。案内しろだのなんだの言ってきたのに、もしや開き直ってからだろうか。
「必要ないか」
「必要であれば人間本能から何かしら感じとれるはずだ、…雑魚どもも親を殺されれば相当な力を出してくる時もある。だから俺もある筈だとな、結果はねえ……俺には欠落してると感じただけだぜ」
「だから殺った、俺より弱くて俺に恐れるやつなんざぁ生きる価値もない」
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