花籠4

とりあえず買ったものたちを家に運び入れようと、若いカリグラを連れて自宅へと向かう。なんだか、普段と違い荒々しくもありその中に若さというものがあり妙な背徳感が出てきてしまう。
「で、てめえと?未来の俺の愛の巣にってか」タバコをくわえて、つまんねぇなと本人は言いつつもついてくる。口調も違う、声色も…本当にこれはカリグラなのだろうか。刺々しくて、彼の放つ言葉一つ一つが嫌味だ。
「……買い物の後だから仕方ないだろ」これが、あのカリグラの過去……面影はあれどあまりにも違いすぎる。目つきも今と比べて鋭い、だが若い頃のせいかどこか幼い感じもあり不思議だ。
ハリのある肌に、鍛えられた筋肉。今より細身だが少なくとも自分に近い体格で、すらりとしている。目つきは鋭くはあるが、どこか幼さはありやはり今己の知るカリグラとは違うなと改めて思う。
「(何か抱えてそうだと思ったが…、ここまで違うとは)」予想よりも大きそうで、彼は何故こんなに性格が違うのかとより感じる。
だが先程向かった店では、彼と同じくこの若い彼もあれはなんだこれはなんだとひたすらに質問投げかけてきた。一つ一つ答えれば、納得した上でまた質問と問答のようにしてきたがその様子に今の彼のことも重ねやはりカリグラなのだとおもう。
「(だが違いすぎるだろ!!?)」口調に今の髪型、そしてタバコ……カリグラも吸っていたが嗜む程度だといってすぐ火を消したりしていた。
こんなガラ悪ヤンキーのような雰囲気ではない、きれたらこわいがでもこうではない!。
「お前は一応ここに迷ってきたのだからな…、どのくらいかかるかは分からんが今のカリグラがいるとこのがいいだろ」
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