花籠3

「そいつはっ、ここの未来のあなたの恋人です!。なのでっはなしてあげてください!!」
「…俺の?」ピクり、とその言葉に反応して手を離しラディッツはおちる。ターレスが瞬時に支えてくれて息をなんとか整えようとするが気管が腫れたように痛い。
「…あぁっ、ここのあんたの恋人だ。それは間違いない…!」ターレスもラディッツを庇うように前に出て告げる。若いカリグラはその言葉に顔を顰め、どういう事だと聞き返す。
「野猿に俺が欲情するってかぁ?、かんじるものもねえのによ。はははっ!随分と未来の俺は愚かな者になったか…はては狂ったか?生きる価値もねえな「カリグラは狂ってない!」!」
「確かにっ…ゲホッゴホッ!あいつは馬鹿だし、突然出かけるとかいって変なとこに行ったりタブレットを連絡のできるあれとかトンチンカンなことを言うやつだが狂ってる訳でもないし寧ろ変なやつすぎて面白いやつだ!!。…オレをっ、下級だと弱虫だと言われてたこのオレを鍛えてくれて『お前は弱くない』と教えてくれたやつだ!」
「…ほぉ、はったりでもなさそうだな俺の恋人というのは」先程まで怯えてたくせに、恋人たる未来の己をバカにされた途端意見してくる度胸…しかもきっと睨んでくる瞳。なんとも面白いやつだ、とくつくつとわらう。
俄然興味がでてきた、この浅ましい猿がどうやって未来の己を落としたのか。そして…、未来の自分の実力も。
「退屈しのぎにはなりそうじゃねえか…、おい野猿。俺を案内しろ」
「は…?」
「案内しろ、つってんだ野猿にでも案内人くらいできんだろ?」つまんなければ、と若いカリグラは言葉を続ける。
「未来の俺の前でてめえを殺す」
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