花籠3

だが下半身の方はぴっちりしているというよりダボッとしており体のラインが隠れている。
それでも見るものにはわかるほどに彼の身体は鍛え上げられており、サイヤ人のなかでも極上だとわかる。
女性のタイムパトローラーたちは、彼のもつ独特で甘く蠱惑的な雰囲気に吐息を漏らし見とれていた。
「…おい、そこの女ここはどこだ?」はぅっ、と見とれていた地球人の女戦士が突然話しかけられ体をビクッと反応させる。それに面白いと感じたのか、彼は近づき言いよった。
「えっ、えっと……ここはコントン都でっ今はエイジ──」その女戦士に聞き出し、なるほどなと彼は今の自分の状況を把握する。
「ちっ!、人の自室に穴を開けるなんざ躾のなってねえ家畜だな…だが俺は戻るすべもねえな……女、てめえの部屋あいてるか?」え、とその光景をターレスそしてカリーは呆然と見る。
いや状況を瞬時に理解する若い頃の彼に驚きはしたし、さすがだと納得した。今の彼を知りさらにその来世たるラディッツと幼なじみの自分たちにとってはまさかの光景を呑み込めずにいる。
「えっ、えっとありますが……まずその時の界王神さまに確認して」
「使えねぇ神に頼っても無駄なだけだろ?、それならば俺はここをまわるぜ」ま、嫌ならば他をあてにするかと地球人の女から離れる。
あっ、と女は彼の手をつかもうとして手が虚空をかきしょげた。
恐怖に畏怖、そして情欲……様々な感情や欲がかきみだれるこの環境に異質を覚える。
すると1人、彼に対して殴りかかったものがいた。若手のホープである地球人の戦士だ。
「ッ良くも彼女に…!」カリグラはそれを冷たくどうでもいい、と言いたげに受け止め英雄の象へと彼を投げ捨てる。
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