花籠2
目の前に映し出されたかと思えば、掴めないそのような存在だ。美しい月を誰しもが触れたい、と水面に触れるが掴めない…ゆらゆらと陽炎のように揺れては消える。
そして、また姿を現しては人を魅了する。若い頃のカリグラは特にそのような存在だった。
「…掴めない存在か…」
「えぇ、どのようなお人かわかっても……あの人の本心そこまでは僕も分かりませんよ」ずっと、ずっと追いかけてきた。彼の後ろを歩み、付き従いそして彼の命に従ってきた。
彼の覇道を見て、カリグラという存在を崇拝した。若い頃から今でも…。
「ですが、僕はあの人の全てを知りたいではなく…あの方が何かしらする時にいの一番に支えられる存在になれたらいいと思っていますがね。あくまで、あの方にあるのは崇拝と忠義なので」それは二千年前から変わらない。
「…お前も、中々重たいではないか」自分を見て、サラリと言うナエにラディッツは少し引きながら答える。
ここまで重く、そして真っ直ぐな心を自分は一応主であったベジータに抱いただろうか。
恐怖はあれど、ここまで地獄にすらつき従わんとする心はない気がする。
「(ベジータをすごいとは思っていたが…、サイヤ人のまさに立派な王子だと)」ナエのこの心は、物語に出てくる王に付き従う騎士のようだ。
いや、それとは違うかもしれない。地獄の底にも付き従い、カリグラから死ねと言われれば死ぬような。どこか狂気じみたものもあるかもしれない。
「ほんと、若い頃のカリグラはどんなやつなんだ」ここまで人を狂わせて、同時に崇拝させて。あいつ一人で宗教ひらけるのではないか?。
ラディッツ自身も、彼に狂わされたひとりだという自覚はある。
そして、また姿を現しては人を魅了する。若い頃のカリグラは特にそのような存在だった。
「…掴めない存在か…」
「えぇ、どのようなお人かわかっても……あの人の本心そこまでは僕も分かりませんよ」ずっと、ずっと追いかけてきた。彼の後ろを歩み、付き従いそして彼の命に従ってきた。
彼の覇道を見て、カリグラという存在を崇拝した。若い頃から今でも…。
「ですが、僕はあの人の全てを知りたいではなく…あの方が何かしらする時にいの一番に支えられる存在になれたらいいと思っていますがね。あくまで、あの方にあるのは崇拝と忠義なので」それは二千年前から変わらない。
「…お前も、中々重たいではないか」自分を見て、サラリと言うナエにラディッツは少し引きながら答える。
ここまで重く、そして真っ直ぐな心を自分は一応主であったベジータに抱いただろうか。
恐怖はあれど、ここまで地獄にすらつき従わんとする心はない気がする。
「(ベジータをすごいとは思っていたが…、サイヤ人のまさに立派な王子だと)」ナエのこの心は、物語に出てくる王に付き従う騎士のようだ。
いや、それとは違うかもしれない。地獄の底にも付き従い、カリグラから死ねと言われれば死ぬような。どこか狂気じみたものもあるかもしれない。
「ほんと、若い頃のカリグラはどんなやつなんだ」ここまで人を狂わせて、同時に崇拝させて。あいつ一人で宗教ひらけるのではないか?。
ラディッツ自身も、彼に狂わされたひとりだという自覚はある。