花籠2

カリグラは確か20辺りで悪魔と契約して皇帝となった、と軽く話してくれたな。
あれ、そういえば……とふとラディッツは思い出す。
「(オレ、あいつがどのようにして生きてきたか…はてはその時のことなんぞ聞いてないな…)」カリグラ自身があまり話したがっていなかったのもあるが、質問した時もはぐらかされたしカリグラの知り合いであるウイスやビルスも親友のガイウスも答えてくれなかった。
「…だが、人間の頃のなのだろ…?。まっ、まだましではないのか」
「それが、そうでもないんじゃ……あーこれ言っていいのかのぉ…」
「言いづらいのか?」
「……カリグラの、その若い頃は今からは想像つかんほどの残忍で乱暴なんじゃ……唯我独尊の極めにして横暴…人を人と思わず地面に人を突き刺してオブジェだとか言ったり…」
「今と変わらないように聞こえるが…」いや、だがあいつ一度は人を見るか?。そのせいか、特殊能力を持つヤツらや戦闘力はなく代わりに技術が高い奴らからは好かれていて皇帝さま!と慕われていたな。
唯我独尊ではあるが、それは己に正当な評価をしてのもの。戦う敵もある程度敬意を出して、だが無礼を働けば容赦なく消す。今のカリグラはそんな感じだ。
「……そうじゃのぉ、…口調も違うしまぁなんじゃ今とは本当に違うのじゃ1番凶悪で凶暴。関わらない方がいいものじゃ」老界王神は曲がっている腰をよりまげて、ためいきをつきながら呟く。
本当に厄介だと考えているせいか、普段よりため息をつくしブツブツと全く…と話している。
「そんな時にカリグラ本人がいないのが良い事なのか、なんなのか…」
「……カリグラさんって、そんなに変わられたのですね……オレも聞いたのは最初は戦士としていたとくらいしか」
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