テッセンの縛り2

だが、だが今はもっととなる。彼の服も自分のも何もかもとっぱらってしまって、彼に抱かれたい。彼とひとつになりたい。
その声で、『愛してる』と言われたい。
心を閉ざそうと思っても花となって出てくる。カリグラの方は花に触れてるのにやはりならない…。
「お前は、ならないんだな…っ」なんだか悲しくなってきた。
「……耐性があるからな。」
「…なってしまえよッ、おまえもっっ。」涙が出てくる、だがそれをカリグラは親指で撫でてとる。
「美しいな、ラディッツ」人の思いも知らずそうやってキザなことを言う。
嬉しい自分もいて、アンバランスな心に振り回されてしまう。
「…オレの気持ち、わかってるのだろ……」
「ん??。」ああそうやって誤魔化す、彼の目を見ると身がすくんでしまう。
「…オレがっ、お前のこと好きだということを…!」やっと言えた、やっと……。
「知っていたぞ。」カリグラはその言葉に間髪入れずに返事をしてきた。
花吐き病になるほど、とは思わなかったがとカリグラは話す。
「…っ、悪いかお前のこと…そこまで好きになって。」
「俺がいい男だから仕方ないな。」さらり、というカリグラに真面目にこいつは周りから刺されてしまえと思ってしまう。
「……」無意識にカリグラの服の裾を掴んでしまい、返事は?と言いたげに彼の顔を見る。
カリグラの方はその瞳に不覚にもドキリとして、少し黙ったあと言葉を返してきた。
「……悪いが、考えさせてくれ。」
「…器のオレの嫁のことか」
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