あなたが初恋でした

寝ている兄に言っても通じないし、大人になっても『だまれ愚弟、煩わしい』としかいわれねえけどおれはずっというよ。
「兄ちゃんのことすき」最後の家族、おれの兄貴。
飯食わなきゃ、と思って少し離れにあるサイヤ人専用の飯屋でその時は一人で食べた。兄が稼いだ額の金を持っていくと、あそこはずっと驚いてたけど時が過ぎると『またあのひとは』と店主にため息をつかれたっけ。兄貴が皇帝になったときは腰を抜かしてたけど……まっ兄貴昔と比べたら人柄変わったもんな。表向きは。
そういや、いっしょに住み始めて何年か時が過ぎて兄貴も15とかそこらになってちょっとたったときチームリーダーに兄貴が抜擢されたんだっけ。あん時は、サイヤ人の中でも老年の人達が兄貴に喧嘩売ったんだ。
「おうおう、おめえが若造のリーダーか?。背丈とからだはでけえけど、態度もか」そう、兄貴は一気にサイヤ人の成長期にはいって顔も体つきもよりかっこよくなった。声もより低くなって、男らしくだけどはっきりと聞き取れるような声に。…そしておれは、幼い頃から自分が兄貴に初恋をしていたことも分かった。兄貴が他人と話すとモヤモヤするし、兄貴がほかのとこに行きそうで嫌だってなってたんだっけ。有名になる度に、強くなる度にも。
「よぉーし、チームのヤツら手合わせしてやっから準備しろー。あー、だりぃなほんと養鶏場のニワトリ共は非効率なことしかしねえよなー」
「話聞いてんのか!、クソガキ!!!」
「オレたちはいくら王の命令でもてめえの言うことききたかねえよ!」
「しかも、悪魔の子のお前だろ!?だれが!!」あ、やばいあの人禁句を言った瞬間予想通り…ボールのように上級戦士の人はころがっていった。
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