永久に想う 1
皇嵐を呼び出したのは単純に共に藤の花を鑑賞したいという気持ちがある、ひとりで眺めるのもいいがやはりお気に入りのものはこの大事な女とともにみたいから。
彼女がいれば、あの庭園もより美しく綺麗なものになるだろう。
「……そう、だけど。あなたの場合規格外なところまでするじゃはい」
「お前のような花があればな、なんでも欲しくなるさ」
「本っ当にあなたってよくそんなこと言えるわね」たれた横髪を耳にかけながら言う彼女はなんと美しいことか、そこらの女がしてても目を奪われないのに皇嵐がすると思わず一つ一つ見逃したくなくてじっと見つめてしまう。
嗚呼やはり彼女は美しい、そこらの宝石じゃかなわないほどに。
「早く連れて行ってちょうだいな、私も忙しいのよ」
「勿論さ…、お前との一時はたっぷりと堪能したいからなぁ」さあ行こう、と手を差し出せば皇嵐が溜息をつきながらもその手を取ってくれて歩き出す。
彼女の手…自分と比べれば遥かに小さく、でも美しく滑らかな手だ。白雪と見間違えるほどに白く美しい。でも冷たいかと思えばそこにはたしかなあたたかさがあり、触れていて落ち着く。
「……(このまま触れておきたいな)」そんなこと言えば、また平手打ちが飛んでくるかもしれないが。そう思うほどに見とれてしまうのだ。
我ながら随分と自分に合わない気持ちを持ってしまっている、あの未来に行った時ですら本気でそんな存在出るのか?と思っていたのに──
蓋を開ければいた、全身の毛が逆立ち興奮を覚え血流が体を激しく巡り熱を持った。この女だ、この女こそじぶんのファタールだと。今思い出しても恥ずかしいものだ、真っ先に皇嵐の手を握りしめ声をかけるなんて。告白までして、振られてならば俺は人をやめようとなって……あの未来の自分と同じ道を歩むこととなった。
彼女がいれば、あの庭園もより美しく綺麗なものになるだろう。
「……そう、だけど。あなたの場合規格外なところまでするじゃはい」
「お前のような花があればな、なんでも欲しくなるさ」
「本っ当にあなたってよくそんなこと言えるわね」たれた横髪を耳にかけながら言う彼女はなんと美しいことか、そこらの女がしてても目を奪われないのに皇嵐がすると思わず一つ一つ見逃したくなくてじっと見つめてしまう。
嗚呼やはり彼女は美しい、そこらの宝石じゃかなわないほどに。
「早く連れて行ってちょうだいな、私も忙しいのよ」
「勿論さ…、お前との一時はたっぷりと堪能したいからなぁ」さあ行こう、と手を差し出せば皇嵐が溜息をつきながらもその手を取ってくれて歩き出す。
彼女の手…自分と比べれば遥かに小さく、でも美しく滑らかな手だ。白雪と見間違えるほどに白く美しい。でも冷たいかと思えばそこにはたしかなあたたかさがあり、触れていて落ち着く。
「……(このまま触れておきたいな)」そんなこと言えば、また平手打ちが飛んでくるかもしれないが。そう思うほどに見とれてしまうのだ。
我ながら随分と自分に合わない気持ちを持ってしまっている、あの未来に行った時ですら本気でそんな存在出るのか?と思っていたのに──
蓋を開ければいた、全身の毛が逆立ち興奮を覚え血流が体を激しく巡り熱を持った。この女だ、この女こそじぶんのファタールだと。今思い出しても恥ずかしいものだ、真っ先に皇嵐の手を握りしめ声をかけるなんて。告白までして、振られてならば俺は人をやめようとなって……あの未来の自分と同じ道を歩むこととなった。
