「あなたっ…！、正気！？。人間が人ならざるものになるのは壮絶な覚悟と痛みが伴うのよ！！？。それにっ…！、あなたのその人としてのを私は捨てて欲しくはないわっ！」
「何を言う、俺は元々悪魔の子だと言われてたのだぞ？。愛しい女のためなら…俺はなんでも捧げよう」すると掴んでいた手を離し、私の前に傅いて彼は私の左手の薬指に軽く口を重ね噛んできた。
「っっ！」
「……予約だ、俺からの。我が女王皇嵐、お前の為に俺は何だってしよう」ガコンッと頭の中で何かが動いたような音が聞こえてきた。
私はおそらく、とんでもないものの運命を変え人からやめさせてしまうのだ。
それだけじゃない………
「（私は、もしかしたら眠れる怪物を起こしたかも）」いいか悪いかは分からない、でもこれによって……世界はかき乱されて変えられる。今まででてきた英雄や戦士たちなど到底足元に及ばないほどのことを、彼はしてみせるのだ。
「皇嵐っ」
「擂牙っ」彼の黒い瞳に捉えられるかもしれないと考えていると、彼が声をかけてきた。どうやら1人のサイヤ人の戦士と来てくれたらしい。
「…カリグラ様、何をなされてたのですか」
「ん？、いや何おもしれえやつをな」先程までの落ち着き払った口調からまた戻り、あの荒々しいのだ。
擂牙は私の薬指にある噛み跡を見てカリグラのことを睨むが、彼はその目を細めにやりと口角を上げてナエと呼ばれる戦士に声をかける。
「…戻るぞ、楽しいことを思いついたからな」
「はあ、次は何を……」
「なんでも、だが俺の人生を楽しませる。またな、女王様。…それと、後に俺に跪かされる哀れな神さんよ」
「きさまっ…！、なんだその無礼は」
「さあな、まっいいじゃねえか。またな、嫁さん」