その日はたまたまビルスたちのお話を聞き、ふと気になってみたいとなって惑星ベジータと呼ばれる所へと寄った。
元は他のものたちがいた星……たまたま来たものたちが、その場にいた民族を蹂躙して支配した星。
「なんて酷いの…」命と言うのは尊いもの、それは確かに蹂躙する側にもある。でも、なぜ手を取り合わずそのようなことをするのかしら。
だから気になった、どのようなものたちがどうするのかと様々な世界そして宇宙にはそのようなもの達がいはする。でもサイヤ人、と呼ばれるものたちはどこか何かと違った……ふと私はあることを思い出す。
神としてあり、幼なじみとしてあった1人の群青色の髪を持った男の存在。男神、人間に手を貸してしまいそれらと子をなしたもの追放された神。
「阿乱……あなたのなのね」戦神として崇められた1人、その兄擂牙は伯父のそばにいる。
サイヤ人が戦闘民族、と呼ばれるのもそうだ──戦神を祖先としているのだから。
何千年かの周期で伝説と呼ばれるものたちも生まれる、なんでも私がここに来る数日前かにある男がその伝説と阿乱の血を覚醒させた神へとなったものを返り討ちにしたらしい。
宴会にはたくさんのサイヤ人がいた、それぞれグラスや皿を持ち飲み食べて楽しげだ。
「野蛮な者共め…」擂牙はそう言い、顔を顰めて私の肩を抱き寄せた。
「そうね、でもこれくらいいいわよ……楽しげじゃない」私に対して神として最低限の接しはすれど過剰にこないとこが心地いい。
その中……ひとつのスペースに私はめが入った。擂牙の強めの群青色の髪色とは違い、とにかく黒……全ての空間の色を吸ってそうなったような髪の毛と似た髪型をもつ大柄の男が。
「…綺麗ね」私の髪とも違う黒色、純黒という言葉がふさわしいような。