見守り

「ただラディッツたちが幸せでいるのもな、不幸を与えるとかでは無いがァ……ピースを揃えることはよかろう」
「余は構わん、だが皇帝のそなたのことはどうする」
「あれはラディッツに危害をくわえんかぎりは起こさんさ、あくまで俺なのだから」
「っふふふ、はははは!。ほんにそなたたちはおかしくも面白い…、余の気持ちも考えてもらいたいものだ。それに手を入れる余のな」久方ぶりに会えば、気ままに蹂躙について語り好き勝手にする乱暴な男。
余が女であれば刺していたぞ、自分勝手そして傲慢。…なんとも悪魔的で毒花の男か。
「は!、お前はもとより付き合う気でいたろ。…ラディッツのことは助かった、そして今回見に来てくれたこともな会えてよかったぞカリギュラ」空間が解け、いつの間にやらラディッツもいる世界へと戻される。
カリグラは月鬼の遺骸をかかえ、影の沼へと入っていっていた。
「じゃあな、世界最恐の皇帝サマ」
「…またな、世界最強の皇帝よ」そうこうして月鬼はあの世界へと渡り、ラディッツと出会い揃ったらしい。
だがあのふたりは、カリグラの魂それぞれを持つせいか自ずとひかれあい双子のように付き合い始めた。
「カリグラ同士、とはいえ……奴らと違い運命を共有しておるせいか」仲が良く、き兄弟のようだ。
大魔王カリグラ、そして絶対なる皇帝カリグラ…あれらは今がやる時だちがう時では無いとしておるのに。
「やれやれ苦労する男よ…」奇々怪々で不思議なまっすぐしたやつ。故に寂しい、と思っても奴らを見れば不思議と満たされ安心する。
ラディッツのほうは不思議と月鬼に湧く気持ちに疑問を持ちながらも仲良くいる。
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