それを使いこなすとは…呼べるとは、あの男思ったよりカリグラとのリンクが深いように思う。
双方の力がぶつかり、世界の破滅を轟かせるように爆発が起きる。勝者はやはり月鬼であった、だがやつが狂い笑っている時に…ある男が終末を届ける。
「…オヤジらしいことはしてやれてなかったからなッ、死ぬ時くらいは一緒にしてやる」やつの父だ、身体にはソロモンの銃にも刻まれた紋様が浮かび上がる。
「っっ！（おのが身を犠牲にしてやつを殺す気か！！）」月鬼の怒りの声が聞こえてくる、カリグラも顔を顰めここまでのことやる気かと忌々しげに呟いていた。
だが、やつは何かを察したのかにやりと口角をあげる。
「カリグラ…？」あれは、なにか逃げ場を見つけた顔だ。なにを考えておるのだ。
壁が割れると同時にあの親子は共に爆発し、死に至る。
あたりは荒廃として、黒く焼け焦げていた。肉の焼ける匂いとバチバチと焼ける音が聞こえる。
「っカリグラめ、なにを！？」途端空間が変わり懐かしい黒く赤い所へと移動する。
「…なにを、ってそんなものきまってるではないか。カリギュラ」
「っそなた…！」目の前に現れた男は親友で間違えない、だが口角を不気味にあげニヤリと笑っている。
「いやなに、若造を死なせてしまったのは危険だったが……ふと思ってな」
「……」
「くくっ、そう睨むな。カリギュラ、久しいなぁ…向こうの俺は元気か？。二つに分けられちまって、皇嵐をある種守りやすくなったとはいえ色々と面倒でよ」やはり皇帝のやっと比べてここにいる男は、より魔王じみておる。相変わらずののらりくらりとした口調に、あやしい雰囲気。
このようなことを、異空間を作り話すなんぞ理性的な皇帝のほうはあまりしないだろう。