忘却

「おっ、皇嵐!?。今なんといった!」
『私、同じことを言うの好きじゃないの』
「たっ頼む!!、一度だけ!。もう一度だけ!!」十数年後弟がとある神にしたように懇願しながらラディッツは言うが、嫌よと返された。
『頼んでも無駄よ、言わないわ』
「お前が欲しがってたケーキ買うから!!。」
『嫌よ、あっでもケーキは買ってきてちょうだいそしたら考えてあげるわ』
「皇嵐……!、お前俺の扱い方覚えてきてないか」そのあとしばらく話してラディッツはまた眠りについた。彼女の言葉と声を反芻しながら……。


光がさしてきてラディッツは目を覚ます。ヴァルド星の日差しは惑星フリーザのものより鋭いものだ。熱砂の砂漠の陽の光はこのようなものかと、眉間に皺を寄せて目を開く。
同時にスカウターの連絡音が鳴る。ベジータからだ。
『ラディッツ!、キサマどこにいる‼。』
「……生命反応でわかるだろ。」朝からやかましい、とラディッツは垂れた前髪をかきあげて言う。
『その生命反応がお前だけできないからだッ!!、でなければオレ様がきさまなんぞに連絡するかっ!』俺だけ?、ナッパやターレス、カリーなら冗談で言うがベジータはこんなこと言わない。
スカウターで自分の場所を検索して出た場所を覚え、次にベジータの場所を検索する。
いつも通りナッパといっしょだ。
「…王子、俺はお前らからして北の44456にいるぞ。」
『…お前らから、というのはキサマはできたのだな。』どういうことだとベジータが頭を抱えてる様子が声でわかる。
ラディッツも悩むがすぐにカリーからの言葉が浮かび嫌な予想にたどり着く。
「……ヴァルド星のやつらからの罠だ。」
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