見守り

余はその顔を見るのが好きであった、カリグラが人生を喜劇だといい楽しんでると心の底から表していたからだ。
「そなたはずるい男だな、あいもかわらず」そう言われたら、止めれないではないか。友がもういい、と満足だと言うのであれば。
「っくはははは!、でなくば皇帝なんぞせんし魔族になんぞならんだろッ!!。わざわざ俺の世界に来てくれて嬉しいがな」
「だったら、次復活した時はたっぷりとお礼を貰わなくてはな」
「そうだなぁ、その時はきっちり払うぞ。カリギュラ…」そういい、優しく男に言うには華やかすぎるがダチュラのような甘くとける微笑をうかべて余に挨拶をしてきた。別れの、だがさよならではない。
「またな、ローマ皇帝」また、と次の約束をしてだ。
「…またな、世界最強の皇帝よ」その場には先程の傷よりマシだが、それなりに負傷をして血を垂らしたラディッツが横たわっていた。
顔を久しぶりに近くで見たが、カリグラとやはり似ておる。
「(カリグラより幼さはあるが…、そのような歳ではあるか)」首には皇嵐様が渡したであろう、青の守り石のネックレスがつけられていた。
これのおかげで何とか生きてるのもあるだろう…、だがまさかこんなにはやく死への分岐のようなものが来ようとは。
「黒王め…、はやめようとしておるな」させてたまるか。ラディッツを、死なせてたまるか。
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