見守り

ラディッツが、やっと皇嵐様とくっ付いたらしい。なんやかんやあり再会してやつなりにアタックを重ねてだ。
カリグラと複雑な関係でありながら、一瞬の一時恋人関係にあったあの皇嵐様がついにあゆまれたのかと驚き黒王の目を盗みまた遠目に覗きに来た。
ココ最近は黒王が荒れ、ラディッツを探そうと部下共が血眼になっていてあまり見に来れなかった。今回やっと行ける、となり見てみるとラディッツは幸せそうに笑い皇嵐様に抱きつき擦り寄っている。皇嵐様も皇嵐様で仕方ない、と苦笑しながらも頬に口付け逢瀬を重ねていた。
「……カリグラ、そなたはこれが分かっていたのか…?」2人は人間と神、あいいれぬ存在のものたちだ。どうにかくっついたら、と思っておったが…まさかこうなるとは。
知らぬものたちが見れば2人は恋人同士だ、ただの。口を重ね、互いの体温をまじ合わせそこにいると刻みあっている。
たまに機械に恐らくサイヤ人のものたちからであろう連絡が来て、ラディッツは舌打ちして出ていたが。
皇嵐様はその光景に笑いながら見つめている、そして時折そう一瞬懐かしげなだが悲しそうな顔をされていた。
「…カリグラ……」ラディッツがやつと同じ顔をする時だ、少し顔を顰めながらも仕方ないとため息を着く時。軽く目を細め口角をあげるとき。
生前の、余に会った頃のカリグラにそっくりなのだ。
「……」皇嵐様は小さく、カリグラと呟いてるように見えた。どうしても、思い出してしまうのだろう。己の幸せの為にと抗えたはずの運命を受け入れて消えた男のことを。
ラディッツのことは笑ってる顔や仕方ない、と甘えさせてることから惚れていることはわかる。本当に。
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