見守り

勘弁してくれよ、友の軽い苦笑しつつ話したような言葉がまた聞こえた気がした。
そして、少しして……惑星ベジータは滅びた。友の宮殿も、だがこれで良かったのかもしれないと余はおもう。
「カリグラの…、持ち主のいない星なんぞ意味が無い。」不思議なことにカリグラの庭園や宮殿にあったものたちは他の星星に落ちて『神の遺物』として祀られることになったようだ。
その中にはあのナエの子孫が統治する星もあり、因果なものをかんじた。
「ナエ…、いつまでも見守っておれ。」そなたの皇帝の形見を、やつがこの歴史に確かにいたと刻んだのだという証を。
ーーー
瞬きの間に月日はすぎて、あのラディッツという男も随分とでかくなった。
その姿はかつて会ったカリグラより少し幼くはあるが、目付きや姿はほぼ瓜二つだ。
ぶっきらぼうに友に返事する当たりや、嫌味を連発してベジータとやらを怒らせる姿はかつてカリグラが苦笑いを浮かべ話した若かりし頃のを具現化してるようだ。
『あの時は世の中を、すべて恨んでいたからな』、カリグラはよくそういってた。このラディッツもそうなのだろうか?、そなたは皇嵐様と出会い世界が綺麗だと気づいたらしいが(汚いものは汚いとも)。
「何故俺が行かないといけないんだ!、カリー!!」
「おめえの仕事だろうが!、バカラディッツ!!!。」友と言い合い怒られる姿はまさに青年時代、とも言える。
カリーという男は随分と背丈も大きくなった、明らかにナエより大きいなとみる。
「顔も可愛らしい……抱きたいがな。」カリグラから怒られそうだ、と思いあきらめる。そもそも一応部下(カリーの父)の息子だからな。
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