永久に想う2

あんなに朝まで仲良くしていたのが嘘みたいだ、だが彼は皇帝であり全てを支配するもの。色々と作業があるのは仕方の無いお話。
彼が遅くなると言うなんて余程のトラブルがあったとしか思えない。
「…彼が戻るまでの間暇ね……なにか本でも読もうかしら」そういい、居室にある本棚をみるとひとつの絵本に目がいく。
『眠れる森の美女─マレフィセントのお話─』──、皇嵐はそれに目をぱちくりとさせた。
「絵本なんて彼、珍しいわね。おとぎ話とか甘ったるい話だろうがとか言いそうなのに…」よく見ると彼の指のあとと小さい小さいドラゴンの爪のあとのようなものがある。皇嵐はそこでくすりとわらってしまった、彼誰かに読み聞かせをしてたのかしらと。
「あのカリグラが…ふふっ!。子供なんか嫌いだ、と言う割にはやることやるじゃない」すこしした魔力の形からもわかる、おおかた知り合いから預けられたドラゴンの子供を見ていたのだろうと。
何だかんだよく懐かれてたりもするからな、と椅子に座り読んでいるとノックの音がしてくる。
「はい」
「……失礼します、皇嵐様」
「ユリウス…!?、久しぶりじゃない!」ノックの正体はカリグラの弟…ユリウスだ。黒いつぶらな瞳が懐かしい、少年のあどけなさを残している。
「座ってちょうだい!、あなたとはあまり会えなかったから寂しかったわ」
「こちらこそ…、ナエさんから聞きましたよ?。どうやら兄貴と……結ばれたと」
「えっえぇ、……こうも何年もアタックされたらね。カリグラ、優しいから」
「……泥棒猫が」
「えっ?」今小さく低く、恐ろしい声が聞こえたような。ユリウスを見てもにこりと笑って、こちらを見ているだけだ。
「いいえ、なにも。少しお話したいなと思いまして、おれもひと仕事終えましたから」
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