永久に想う2

「むす、ばれた……??」その言葉にユリウスは力強く血が滲むほどに拳を握りしめる。ナエはその様子に今目の前の男が、皇嵐に対してかなりの悋気を抱いたことがわかった。
ユリウス…カリグラの実弟であり、密かにカリグラに対して恋愛感情を抱いていた男。
妻子持ちではあるが、兄への恋慕を忘れられないらしくてずっと彼のことを追いかけている。ユリウスは密かにカリグラは皇嵐と結婚ができないのではないか、そもそも結ばれないのではと思っていたらしい。
ナエとしてはそんなのユリウスがそうみたいだけの妄想だと思っていたが…相当こじらせているのか瞳は黒くぶつぶつとなにかをいっている。
「ええ、昨夜はとまられて………イチャイチャしながら廊下から出てこられましたよ?」
「へぇー……兄貴の部屋から、ね」
「ユリウスさん、あなたも結婚されてるのですから落ち着かれてください。それにいいじゃないですか、皇嵐様と結ばれたならば将来安泰…跡継ぎ問題にも悩まなくてすみます」
「こっ、子供嫌いな兄貴がそんなすぐに…!」震えながらユリウスは否定の言葉を吐き出す、確かにそうだ。カリグラは子供が嫌いだ、ユリウスたちの子供にも年何回か会う程度で片手で数えれるほど。
ユリウスの妻にも何度か挨拶に行ったり、土産を送ったりするくらいだ。最低限の礼節はしているが子供と触れ合うことは滅多にない。
『ユリウスは保険だ』それこそカリグラはじぶんが皇嵐とくっつけなかった場合またはなにかしらあったときのことを想定して、ユリウスではなくその子達に後を継がせるかと悩んでいたくらいだ。
ひとつのコマとして、ただそれだけ。そこに今回皇嵐とカリグラがくっついた、跡継ぎ問題の悩みもほぼ無くなったようなものである。
言ってしまえば、ユリウスの立ち位置はもうなくなってきたようなものなのだ。
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