友/訓練

ニヤリ、と口角を上げてカリグラは告げる。
「焼き滅ぼせ。」その一言と同時にドラゴンは息を一気に吸い、全体に炎のブレスをぶつけた。
地面は焼けていき、草は消えていく。ラディッツ自身も焼かれる、と思い構えようとしたがちがうとなった。
どうせなら、いどんでやる。両の手に力を貯めてウィークエンドを放つ。
「ははは!、そうきたか!!。そう来なくてはな!。」ドラゴンはもう一段と力を込めて放ってくる。
両手が痺れてくる、まだこいつは力あるのかと悔しい気持ちが出て前へと足を踏み出す。
「生意気なッ!」ドンっっ!と一気に力を出してブレスを押していく。これだ、この感覚だ。腹から力がこみあがってくる、濁流のように押し寄せて。
だが、このままだとダメだ。己が押し負けてしまう。もう少しだ、流れてくるものを押さえつつ回すのだ。
意識が少しでも力にいくと、ブレスによって皮膚が焼け爛れるような感覚がしてくる。
肺が焼けてくる、呼吸もキツイ。ゴロっと奥でなにかなってるような音も聞こえてくる。
「もっと力の流れを意識しろ…、ほれほれ。」容赦なくやられていく、そのときだ。一瞬、一瞬だけドラゴンのブレスが弱まった。そこを狙い、今だと一気に全身に力を込めて押し返しドラゴンをうちたおす。
「ッはぁっはぁ…!」やってやったぞ!!、とラディッツは心にガッツポーズを作る。
「よしこれで…!?」ドスっ、とまた腹部に刺さる懐かしい音が聞こえる。
「油断大敵だ、…獅子搏兎。」後ろからカリグラはラディッツの体を片手で貫いたのだ。
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