「…やつか。」カリグラはワインの香りを嗅いでボトルを見る、ホントやつは粋なことを……そのボトルに書かれた名前を見て微笑む。
ガイウス…、かつてともに皇帝として生きて友として遊び心を許しあった親友の名。今では悪魔となり、生きる友の名を。
「あなたが行かれてる間、少しのときですが届けられてきたのですよ。…渡すまでに報告するな、と。」
「…なんだ、あいつ俺を試したか？。」何かあるな、と思いはしてたがさすがは親友。気配を隠すのはうまい、いやラディッツを助けたことに気づき気を抜くなと言う意味でしてきたのだろう。
「えぇ、それとこちらを。」1枚の紙をナエは渡してくる、そこに書かれてる文を見てカリグラは懐かしいと呟いた。
『復活に祝福を。我がアミーコ（親友）、偉大なる皇帝へ。
今度葡萄酒と共に語り合おう。』簡単な文だが、そこには友の復活を祝福する男の気持ちが綴られている。
「…面白いな、ほんに。」
「…今度会われたらどうでしょうか。」
「まっ、そうだな。黒い黒い闇から隠れて、語らいあうか。」あいつとも話したいことが沢山ある、とカリグラはいう。
「…やつには感謝しなくてはならんことも多くあるからな。」ワインを1口飲む、懐かしい味だ。苦味と酸味が調和して口の中へと広がる。
「カリギュラのやつ、随分といいものを持ってきたな。」
「あぁ、わざわざいいものを取りに行かれたらしいですよ。それこそ昔に行かれて。」あいつ、ついに時渡り覚えたか！とカリグラは笑う。