御目見

「ッッ!」あまりの激痛にふらりと倒れそうになる。
「…痛いか?、ラディッツ。」名前を呼び冷たく見下ろす。
「…挑む相手は考えた方がいいぞ、生きるためにもな。」どんどん、どんどん…黒い恐怖がラディッツの心を蝕み始める。これは、フリーザどころじゃない。悪夢だ、覚めない悪夢だと震える。
己と同じ顔、なのに冷たく父バーダックとは違った戦闘狂のような男。一撃一撃がまさに己が目指そうとした一撃必殺のような正確性のある攻撃。殺しになれたような動き。己の虚栄のような強さがバカバカしくなってくる。
だが、負けてたまるか。生きてやる。もう一度両手へと力を貯める、こんどこそ今度こそひるませてみせる。
カカロットのことはもう知らん、今は目の前にいる男にただ勝ちたいとなっている。
「来い」カリグラはニヤリと笑い、ラディッツを見据える。そうこれだ、これを求めていた。こいつの頭の回転の速さ、虚栄でもないただ彼本人の強み。ここのラディッツは己が見てる限り、頭の回転ははやそうだ。
間合いの測り方、ラッシュの仕方思考ばかりしてだから少し心許ないとこはあるがきっちり人体の弱点を狙っている。
「勿体ないなぁ」虚栄ではなく真の強さを持てば、ナッパやベジータどころかフリーザいや何者にも勝てれる強さをもてれるのに。
頭の回転と身体が噛み合った時こいつはほんとの強さを見せるだろう、とカリグラはおもう。
「ん…?」考えていると目の前に大きな気功波が飛んでくる。ついに来たか、やつの本気が!!と歓喜する。さあどうくる、フェイントかそれとも力のゴリ押しか!。
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